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2019年1月13日日曜日

マイケル、中国で拘束される

昨年の12月、びっくりするニュースが飛び込んできた。「金正日氏の料理人藤本氏を訪ねて(Finding Fujimoto)」の旅を主催し、北朝鮮行きを共にしたカナダ人のマイケル・スパバーが中国当局に拘束されたというのだ。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2018121300628&g=int

「中国の国家の安全に危害を及ぼす活動に従事した」という容疑だが、明らかに言いがかりで、カナダでファーウェイ(華為)のCFO(Chief Financila Officer)孟晩舟が逮捕されたことへの報復にほかならない。

マイケルは中国の延吉を拠点として(最近は丹東に移動したらしい)、北朝鮮との交流をビジネスとして展開しているが、これが「中国の安全に危害を与える活動」とはとうてい考えられない。むしろ逆に中国の経済にほんの少しは貢献していると言えるだろう。

カナダの外務省ないし諜報機関から金をもらっているならともかく、マイケルには「中国に危害を与える」動機はまったくない。5日間一緒に旅をした私の印象からすればただの気のいい青年だ。中国の機密情報にアクセスするようなルートを持っているわけでもなく、カナダの諜報機関が彼に接触するとも考えられない。

そもそもカナダが孟晩舟を逮捕したのは、米国とのextradition(犯人引き渡し)協定によるものだから、中国が怒りを向けるべき対象はカナダではなく米国だ。米国が孟晩舟の逮捕状を出したのは、イランとの取引にからんでいるが、これはこれで理不尽だ。中国もおかしいし、トランプも狂っている。

マイケルはいずれは釈放されるだろうが、そのまま中国に残って北朝鮮ビジネスに従事するのは難しくなるだろう。マイケルにとっては一大事で、私がもっとも心配している点でもある。

左から2人目がマイケル(北朝鮮の新義州で)

私はファーウェイのスマートフォン(HUAWEI P20 Lite)のユーザーであり、その価格や機能には100%満足している。米国などのファーウェイ叩きは消費者の利益を損ねるものでしかないという考えだ。だが、今回のようにビジネスと政治や外交をすぐに直結させる中国のやり方は完全に間違っている。こんなことでは、いくら経済規模が大きくなっても、世界貿易をリードする国へと成長する道は遠いだろう。