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2017年7月13日木曜日

ハルビン・長春2017 五、六日目(ハルビン、帰国)

6月5日。

ハルビン最終日。今日の宿はbooking.comを通じてすでに予約してある。中央大街にあるホリディインだ。1泊538元(約9000円)と、私にしては(超)高値の宿だが、これを選んだのには理由がある。

明日のフライトは朝の8時だから、6時には空港に到着していたい。ハルビンの市街から空港までは40分以上かかるので、5時ごろにチェックアウトしてタクシーを拾う必要がある。タクシーは予約しておいたほうがいいだろう。こうした事情をホテルのフロントに伝えるには、英語でのコミュニケーションが望ましい。ホリディインなら英語が通じるはずだ。

このような思考は私の過度に慎重な性格を表している。まず早朝のチェックアウトくらいは英語を使わなくても伝えることができる(何年前に貴陽の宿で経験済み)。第二に中国では早朝5時ごろでも簡単にタクシーを捕まえることができる(貴陽と成都で経験済み)。このへんのことは十分にわかっていたが、もしかしたらという不安からホリディインを選んでしまった。だが後悔はしていない。安宿ばかりではなく、たまにはこうした(高級とまでは言えないまでも)普通のホテルを経験するのも悪くない。

ケンタッキーフライドチキンの朝食メニューで朝食を済ませてから、11時前にホリディインにチェックインする。予想どおり英語が通じる。明朝5時にチェックアウトすることを伝え、タクシーを予約しておいた。

ハルビンのホリディイン

部屋で体を休めながら、今日のプランを練る。昨日行けなかった安重根記念館に加え、できれば郊外にある731部隊の遺址にも行ってみたい。だが今日は月曜日だということに気がついた。博物館や記念館の類いは月曜日にはほとんどすべて休館になっている。安重根記念館も731部隊遺址も例外ではない。事前にちゃんと調べておかなかったミスだ。

ともあれ街に出て、観光を開始する。まずロシア正教の聖ソフィア大聖堂に向かう。中央大街から歩いて行ける距離だ。入場料は15元(60歳以上は7元)。ロシア正教の教会は13年前にサンクトペテルブルクを訪れたときにいくつも見ているので、特に印象深いものではなかった。堂内に展示されているハルビンの昔の写真には興味を引かれた。

聖ソフィア大聖堂

昔のハルビン

遅めの昼食は中央大街のロシア料理店「露西亜」でとった。ここのボルシチが「絶品」との評判をネットで知ったからだ。ボルシチ、ビール、メインの鶏料理を注文した。肝心のボルシチはまずまずおいしかったが、「絶品」というほどではない。

腹もいっぱいになったところで、松花江に向かう。松花江はハルビンの中心を流れる川で、ロシア語でスンガリと呼ばれている。この川を渡った向こう側には太陽島公園があり、船やロープウエイで渡ることができる。

中央大街を徒歩で北に進み防洪記念塔に至ると松花江が見える。松花江に沿ってスターリン公園の中を歩き、ロープウエイの乗り場まで行く。往復100元のチケットを買ってロープウエイに乗った。ひとりでケーブルカー1台を占有し、10分ほどかけて太陽島公園に着く。

ロープウエイ

冬には氷雪祭りの会場となる太陽島公園だが、今の季節そう見るべきものとない(と思い込んでいた)。すぐに引き返すことにした(あとで考えると、もう少し探索すればよかった)。

帰りのケーブルカーの中ではハバロフスクから来たロシア人カップルと一緒だった。昔取った杵柄のロシア語で会話を試みる。なんとか会話が成立したのに満足。彼らはモスクワには行ったことがあるが、日本はまだだとのこと。モスクワより東京のほうがずっと近いにもかかわらず。

ケーブルカーを降りて、再びスターリン公園を通り抜けて、中央大街に戻る。公園の中では地元民(主として中高年)が歌やダンスを楽しんでいる。中国のちょっとした都会ならおなじみの光景だが、ロシア民謡の「カチューシャ」などがレパートリーに入っているのはハルビンらしい。

カチューシャを歌う

少し疲れたこともあり、ホテルに戻って体を休め、陽が暮れたころに街に出る。夜の中央大街は相変わらず人通りが多い。昨夜バイオリンを演奏していたモデルンホテルのベランダでは今夜はロシア人男性がアコーディオンを演奏している。

夜の中央大街

夕食は東方餃子でとった。これは中国全土に展開しているチェーン店だが、発祥地はここハルビンらしい。ハルビン最後の夕食をチェーン店でというのも何だかなあ、と思ったものだが、この店はおいしかった。餃子とビールそれに白菜の煮物を付けて30元(450円ほど)。餃子もよかったが、白菜の煮物が絶妙だった。今回の旅行ではじめて満足のいく食事に巡り会った。

東方餃子で夕食

6月6日。

早朝5時にチェックアウト。予約してあったタクシーはすでに待っていた。早朝で混んでいないこともあり、空港までは40分もかからなかった。料金は150元(プラス高速料金の30元)。出国検査では女性の係官が私のパスポートをたんねんに見ていた。アフガニスタンなどのビザに関心があるらしい。わざわざ別の女性係官を呼び寄せて見せたりもしていた。

ハルビン・長春の旅はこのようにして終わった。初日のタクシーのぼったり(というほどの金額ではなかったが)で暗い気分になった旅だったが、長春での偽満皇宮博物院見学やハルビンでの親切な青年との出会いがこれを十分に相殺してくれた。いずれにしても東北三省のすべてに足を踏み入れたことに満足。

2017年7月10日月曜日

ハルビン・長春2017 四日目(ハルビンへ戻る)

6月4日。

10時半ごろに宿をチェックアウトする。ハルビン行きの列車は11時32分発だから、時間はたっぷりある。駅前のチェーン店らしき食堂に入り、、朝食兼昼食のブランチをとることにする。注文したのはトマトと卵の炒め物の定食。あまりおいしくないうえ、量も少ない。まずいというほどではないが、おいしくはない。こと食に関する限り、今回の旅は空振り続きだ。

駅前の食堂でブランチ

駅構内に入り、長い行列に加わって、ハルビン行きの列車を待つ。列車は30分以上遅れ、長春を出発したのは12時過ぎだった。硬座の車内は満席で、立っている人もちらほら。車内販売が大声でにぎやかなのはいかにも中国らしい。弁当や飲み物だけでなく、雑貨(イヤフォン)や名物のお菓子など、なんでも売りに来る。

長春からハルビンへ

3時過ぎにハルビン駅へ着く。駅構内には伊藤博文を暗殺した安重根の記念館があるはずなので探したが、見つからない。ハルビン駅では大幅な改修工事が進行中なので、そのせいだろう。あとで調べると、案の定、記念館は別の場所に移動していた(THAADの配備を巡って中国と韓国の間がぎくしゃくしていることから、この移動を中国側の韓国への報復措置とみなす向きもあるようだ)。

明日最終日の宿はbooking.comを通じてすでに予約してあるが、今日の宿はまだ決めていない。駅の近くより、メインストリートの中央大街に宿をとったほうが便利だろう。中央大街に向けて歩き始める。が、駅から中央大街までは意外に遠くなかなか着かない。

通りがかりの青年に道を尋ねると、「Follow me」と中央大街まで連れて行ってくれた。短い道のりではない。10分以上、おそらく20分近くはかかっただろうか。最後にお礼を言い、握手をして別れた。ハルビン初日にタクシーにぼられたトラウマをずっと引きずっていたが、この青年の親切で相殺された気がした。

中央大街近辺で宿を探す。1軒目は外国人不可とのことで断られ、2軒目は高過ぎた(1泊180軒)。3軒目のでやっと128元の部屋を見つけた。

宿に荷物を置いて、中央大街を端から端まで歩く。陽が暮れてくると、かつてのモルデンホテルのベランダでロシア人の女性のダンスやこれまたロシア人の男性のバイオリンソロなどが披露されている。ほかにも、街のところどころの小さなステージでロシア人や中国人が楽器を演奏していた。バスキングではなく、観光客向けの無料のミニコンサートだ。

中央大街

ベランダでバイオリン演奏

夕食は宿の近くのレストランでとった。いつもの安食堂ではなく普通のレストラン。ハルビンビールと肉の単品。これも今ひとつだった。ろくにお金も出さずに、要求するものが高すぎるゆえの不満か。

2017年7月6日木曜日

ハルビン・長春2017 三日目(長春)

6月3日。

今日は丸一日長春の観光にあてることができる。だが観光に先立って、明日のハルビン行きの列車の切符を購入しておきたい。

昨日超市(スーパー)で購入したパンで朝食を済ませから、駅に向かい、切符を購入する。ハルビン西駅行きの列車は数多くあるが、ハルビン行きの列車はそう多くない。午前11時32分発の切符を購入した。ハルピン駅到着は14時49分。およそ3時間の列車の旅で料金は40元(600円ほど)だ。これにはちょっとびっくり。4時間以上かかるバスの料金(50元)より高いはずだと思っていたからだ。列車より高くてしかも遅いバスへの需要がどこから出てくるのか、今でもよくわからない。

切符を確保してからまず向かったのが、偽満皇宮博物館。これは満州国皇帝の溥儀の宮殿だ。この建物は新宮殿建造までの仮宮殿ということだったが、結局新宮殿が建てられることはなく、溥儀は1932年から1946年の退位までここで過ごすことになる。中国政府は満州国を認めていないから、旧満州国の遺跡にはすべて「偽」という接頭辞が付く。

駅から博物館まではタクシーで行った。ハルビン初日のタクシーでは苦い目に遭ったが、普通に街を流しているタクシーはまず安心して乗れる。20分くらい乗ってもおせいぜい30元だ。

偽満皇宮博物館の入場料は80元(65歳以上は無料)。隣接する東北陥落史陳列館と併せて、かなりの大きさだ。混み合うというほどではないが、見学者の数も多い。ほとんどが中国人。ここは長春随一の観光スポットなのだろう。

偽満皇宮

溥儀の執務室や居室、関東軍将校の執務室などを見て歩く。各種事件を伝える日本の新聞、満州国軍、警察、関東軍の軍服や武器、満蒙開拓団関連の陳列などが興味深い。「皇帝から公民へ」というコーナーでは溥儀の生涯が順を追って展示されていた。いくつかの歴史的な場面が蝋人形で再現されている。なかなかの迫力だ。

満州国官吏の制服

2歳の宣統帝(溥儀)の蝋人形

近衛文麿の書

満州開拓村の看板

この博物館では3時間半ほど過ごした。展示物をおもしろく見て回れたのには、ちょうど船戸与一の「満州国演義」を読んでいるところで、付け焼き刃ながら多少の知識と関心があったことが大きい。美術館や博物館は見る側に興味も知識もなければ「豚に真珠」でしかない。

博物館の外に出たときには1時半になっていた。博物館に付属しているレストランで遅めの昼食をとることにした。麺とキムチ、白酒(中国の焼酎)を注文。なぜか麺はのびており、おいしくない。キムチもしゃっきとした歯ごたえがない。白酒は私には強すぎる。

続いてタクシーで新民大街に出て、満州国国務院、満州国軍事部、司法部などの跡(これらの多くは現在吉林大学医学部の建物として使われている)を見ながら、南湖公園まで歩く。公園に着いたところで雨が降ってきた。公園内を散策する予定をとりやめ、傘をさしてメインストリートの人民大街に向かって歩く。

満州国軍事部旧跡(現在の吉林大学医学部付属病院)

しばらく歩くと雨は止んだ。途中散髪屋があったので入る。カットで20元だった。中国で散髪をするのは3回目だ。四川省の甘孜で30元、大連で35元だったから、20元は安い。

人民大街からバスで駅前の宿に戻った。屋台のオムレツのような食べ物を購入して夕食とした(5元だっただろうか、8元だっただろうか。屋台でよく見かけ、いかにもおいそうなので、いつか試してみようと思っていた食べ物だ。卵焼きの中身は一種の麺だった。それほどおいしく感じなかったが、これは1時半という遅い時間に昼食をとってために腹が空いていなかったせいだろう。

屋台で買ったオムレツ風食べ物

2017年7月3日月曜日

ハルビン・長春2017 二日目(長春へ)

6月2日。

当初考えていた通り、今日は吉林省の長春(満州国時代の新京)に向かうことにした。長春には鉄道でもバスでも行ける。鉄道駅とバス乗り場はほぼ隣接している。ともかく駅まで行くのが先決だ。

昨日の経験からして、ハルビンの街は地図上で目算するより距離がありそうなので、無理をせず路線バスで駅に向かった。ハルビンの路線バスは一律1元(15円ほど)なので、気軽に利用できる。バスに乗るうえで不安なのは、降りる停留所に迷うことだ。しかし行き先が駅ならすぐに目に付くはずだから、心配することもなかろう。

しかし、目に付くはずの駅を見逃してしまい、停留所を1つ乗り越してしまった。ハルビン駅前の広場で大がかりな工事がおこなれており、駅舎が高い塀で見えなかったからだ。

工事のため駅への入口もよくわからず、結局バス乗り場で11時30分の長春行きのバスの切符を購入した。代金は50元(750円ほど)。時刻はまだ10時半だ。出発まで時間があるうえ、朝から何も食べていなかったので、近くの大衆食堂に入る。豆腐の入った砂鍋、少々の肉、ライスの定食で18元。まずいというほどでもないが、おいしくはない。こんな安食堂で「食の感動」を期待するがそもそもおかしいのかもしれないが、「中国は安食堂でもおいしい」という勝手な思い込みがあったから、昨夜に続く「食」での失望は、到着早々のタクシーの件と併せて、旅の心を重くする。

18元の定食


長春行きのバスは定刻通り出発した。車中、乗客のひとりが私に話しかけてくるが、何を言っているかさっぱりわからない。「ティンプートン」(理解できません)を繰り返すしかなかった。途中のトイレ休憩を挟み、バスはおよそ4時間後の午後4時前に、長春鉄道駅の北、駅まで歩いて10分ほどの終点に到着した。長春には2泊する予定だ。まず宿を決める必要がある。

長春駅

宿を探すため、駅から長春の中心である人民広場に向かって、メインストリートの人民大街を歩き始める。地図で見ると駅から人民広場まで3Kmくらいとふんでいたが、なかなかたどり着けそうにないので、途中でバスに乗った。長春のバスも一律1元だ。目星を付けていたのは人民広場から少し外れたところにある「経済型」チェーンホテルの如家快捷酒店。しかし、如家快捷酒店まで行って問い合わせると、1泊180元とのこと。高い。そのうえ、周辺には食堂やコンビニもない。これだったら駅前にたくさんある安宿を探したほうがいいだろう。駅から人民広場までは頻繁にバスが出ているから移動に問題はない。

というわけけでまたバスで駅まで引き返し、駅前の濱館に投宿した。バス・シャワーとテレビ付きの個室で1泊108元(1700円ほど)。満州国時代のヤマトホテル(今は別のホテルになっている)のすぐ近くだ。

この濱館に投宿

宿で体を休めてから、近くにあるはずの横浜正金銀行の跡を求めて散策したが見つからなかった。

駅前には食堂、飲み屋、超市(スーパー)がたくさんあり、便利だ。ファーストフィード風のレストランに入り、鶏肉とライスの定食を注文する(値段は失念)。残念ながらこれも満足のいく味ではなかった。

明日は1日たっぷり長春を観光できる。明日に期待しよう。