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2022年12月1日木曜日

アルメニア・ジョージア2022 帰国(10月31日)

 今日は帰国日。ドバイ行きの便は12時30分にエレバン国際空港を発つ。ゆっくり朝食をとってから、空港までYandexタクシーで行く。1700ドラム、およそ600円だ。

ドバイに到着し、セキュリティを通過したのが午後4時。関空行きのエミレーツ航空便は午前3時5分だから、11時間もの待ち時間がある。ドバイの街に出るつもりはなかった。ドバイの街は一度見たことがあるうえ、外は暑いだろう。夜中に空港に帰ってくるのもおっくうだ。

以前にも同じように10時間以上の待ち時間をドバイ空港で過ごしたことがあった。休憩のためのホテルが出国ロビー内にあったのだが、6時間で200ドルと高価だったため、あきらめて長椅子に横たわって体をやすめた記憶がある。

今回、出国ロビーに入ってすぐ目に付いたのは"Sleep 'N Fly"の利用を勧誘するカウンターだった。6時間の利用で110ドルという。高いことは高いが、ここは体をやすめることを優先したい。

帰国後に調べると、"Sleep 'N Fly"は2017年にオープンした施設で、プライオリティパスのメンバーなら2、3時間無料で利用できるらしい。

私は5時から11時まで、6時間利用することにした。"Sleep 'N Fly"は空港内のカプセルホテルといったところだった。ソフトドリンクやコーヒーは無料。シャワーも使える。

ドバイ空港の"Sleep 'N Fly"


予想していたとおり、疲れていたにもかかわらず(あるいは極度に疲れていたが故に)一睡もできなかった。だが長椅子よりもはるかに快適に体をやすめることができた。

エミレーツ航空便は定刻どおり離陸し、翌日の17時ごろに関空に到着した。入国手続きはMySoSのQRコードを提示するだけでスムーズに完了した。

アルメニアとジョージアを訪れる12日間の旅はこうして終わった。最後にいくつか感想を記しておこう。

(1)2年8ヶ月ぶりの海外へのひとり旅を大きなトラブルなしに終えたことで、今後の旅行継続への自信が付いた。といっても、体力の劣化、老化は隠せない。10年前なら可能だった24時間のバス移動、ドーミトリーでの宿泊などはもう無理だ。

(2)もともとの予定はアルメニア一国の旅行だった。しかし、欲張ってジョージアにまで足を伸ばし、トビリシに5泊もしてしまったことから、アルメニアでの滞在が3泊ずつに分断された。このため、近郊へのバスツアーを除いてエレバンの外に出ることはなかった。アルメニアの田舎も見てみたいという当初の願望はかなわなかった。

(3)アルメニアを語るうえで欠かせないのは第一次大戦の前後に発生したトルコによるアルメニア人の大虐殺だ。エレバンのウォーキングツアーでも近郊のバスツアーでも、ガイドはこの「ジェノサイド」に何回か触れていた。この事件はいわばアルメニア人のアイデンティティの一部になっている。今回の旅ではあえてこれに触れなかった。エレバンにある虐殺記念碑を訪れることもなかった。知識がないから、事前にちゃんと調べていないからというのが理由だが、言い訳でしかない。関心がないわけではなく、忸怩たる思いが残る。

(4)アルメニアとジョージアを目的地として選んだ理由のひとつは、ウクライナの戦争が両国にどのような影響を及ぼしているかを見ることにあった。とりわけ、プーチン下のロシアに嫌気がさして、あるいは動員令による徴兵を逃れるためにジョージアやアルメニアに流れてきたロシア人たちに関心があった。予想にたがわず、多くのロシア人に遭遇した。エレバンでもトビリシでもロシア語を頻繁に耳にした。しかし予期に反して、ロシア人のほとんどが観光客だった。母国を脱出してきたロシア人に会ったのは二回だけ、合計三人に限られる。これはまあ当然かもしれない。私自身が観光客で、ホテルやツアーなど、もっぱら観光客が集まる場所しか訪れていないからだ。下記のYouTube動画を見れば、ロシア脱出組は観光客とは異なる環境に生きていることがわかる。