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2016年8月23日火曜日

アフガニスタン2013 ドゥシャンベからホーログ(タジキスタン)へ

2013年の9月にタジキスタンを経由してアフガニスタンへ入国した。おぼろげになっていく記憶をたどり、このはじめてのアフガニスタン旅行を記録しておきたい。

アフガン行きを思い立ったのはかなり前になるが、実際に検討すると障害が大きい。ひとつは治安であり、もうひとつはビザ。あれこれネットで検索するうち、この2つをうまくクリアする方法が見つかった。タジキスタンのホーログからアフガニスタンのイシュカシムへ入るルートだ。アフガニスタン北東部、パミール高原につながるイシュカシム周辺はタリバンの触手が及んでおらず、アフガニスタンの中でも比較的安全とされている。これまでに大きな事件も報告されていない。そのうえイシュカシムに近いホーログのアフガン領事館ではビザを簡単に取得できるというではないか。やっかいなのはタジキスタンの首都ドゥシャンベからホーログまで車で10数時間かかることと、ホーログ自体の治安がそれほど安定していなこと。しかしこれくらいの困難はどこを旅行してもありうることだ。

というわけで、関空からドゥシャンベまでの往復航空券を購入した。トルコ航空便で9月19日早朝にドゥシャンベに着き、9月26日早朝にドゥシャンベを発つことになる。往路も帰路も経由地のイスタンブールで長時間待機しなければならない。

ビザはホーログで入手可能とはいえ、日本で取得できればそれに越したことはない。ドゥシャンベ行きの航空券を購入してから、東京のアフガニスタン大使館にビザを申請した。ところがいつまで経っても返事が来ない。電話で問い合わせると、本国に問い合わせ中とのこと。2週間待った時点で、ビザ未発給のままパスポートを自宅まで送り返してもらった。ドゥシャンベ行きが迫っており、いつまでも待つわけにいかなかったからだ。

かくてアフガン・ビザがないまま、9月19日の早朝にドゥシャンベ空港に降り立った。さてここからホーログまでどうやって行くか。日程が限られているから、効率的に動く必要がある。飛行機を利用したいところだが、19日の便には間に合いそうにない。10数時間かかるといはいえ、乗り合いタクシーで行くのがもっとも確実で、もっとも早いだろう。

ドゥシャンベからホーログまでの乗り合いタクシーの料金は800ソムニだった。あとで調べてわかったことだが、かなりぼられてしまった。着いたばかりで物価の水準や相場をまったく知らないうえ、運転手やその仲間数人を相手にロシア語での交渉だからどうしても不利になる。

午前10時頃に出発したタクシーは翌日の午前1時を過ぎにホーログに到着した。ドゥシャンベからホーログまでは岩肌の壮大な景色が続く。川を挟んだ向こう側はアフガニスタンだ。この絶景も昼のうちはよいが、夜になるとちょっとこわい。運転しているのは60~70歳くらいの高齢の男性ひとり。夜の暗闇の中、道を踏み外せば谷底に落ちてしまう。

ドゥシャンベからホーログまで

タクシーは私が希望した安宿のパミールロッジまで乗り付けてくれた。この宿にたどり着くまでに30分くらい右往左往したが、他の乗客からの不満や不平は聞かれなかった。8人くらいの客が乗り合わせていたが、道中は全員が家族さながらだった。一緒に食事をとり、赤ん坊や子供の世話は全員で見る。

道中(女性が抱いているのは自分の子供ではない)

真夜中だったが宿にはまだ灯りがついており、幸い空き部屋もあった。部屋に入ってベッドの横たわったのは2時過ぎだっただろうか。

翌日。まずやるべきことはアフガニスタンへのビザを入手することだ。アフガン領事館は宿から歩いて10分たらずのところにあった。金曜日なのでひょっとすると領事館が閉まっているかと案じていたが杞憂だった。

アフガン領事館

ビザは簡単に取得できた。領事館の中には入らず、正門の窓口を通じて女性の係員が対応してくれた。領事館の外に設けられた小屋の中で申請書に必要事項を記入し、入国を希望するレターを書く。これらを提出のうえ、近くの銀行で100ドルを納付すればほぼ即座にパスポートにビザが貼付される。3日後の発給でよければ料金は50ドルとのことだったが、もちろん私にはそうした時間的余裕はない。即日発行と3日後の発行で手続きに相違があるとは考えられず、おそらくエキストラの50ドルは領事館の小遣い稼ぎなのだろう。

聞くところによると、2015年に入ってから、ホーログ領事館でのビザ申請にも日本外務省(大使館)のレターが必要になったらしい。つまりホーログでのアフガン・ビザ取得の道も閉ざされたわけだ。

肝心のビザを入手できたかことから、気楽にホーログの観光を楽しむことができた。ホーログは山に囲まれた小さな町だ。規模は小さいがマーケットもある。反政府活動(麻薬を巡る縄張り争いだという見方もあるが)でたびたび銃撃戦が起こるような気配はなく、のんびりと平和で、中央アジアらしい趣があった。

ホーログ1(マーケット)

ホーログ2

アフガニスタンのイシュカシムと接するタジキスタンの町もイシュカシムと呼ばれている。そのイシュカシム行きの乗り合いタクシーの発着場を確かめてから宿に戻る。いよいよ明日は念願のアフガン入国。高まる気分と一抹の不安。

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