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2017年7月6日木曜日

ハルビン・長春2017 三日目(長春)

6月3日。

今日は丸一日長春の観光にあてることができる。だが観光に先立って、明日のハルビン行きの列車の切符を購入しておきたい。

昨日超市(スーパー)で購入したパンで朝食を済ませから、駅に向かい、切符を購入する。ハルビン西駅行きの列車は数多くあるが、ハルビン行きの列車はそう多くない。午前11時32分発の切符を購入した。ハルピン駅到着は14時49分。およそ3時間の列車の旅で料金は40元(600円ほど)だ。これにはちょっとびっくり。4時間以上かかるバスの料金(50元)より高いはずだと思っていたからだ。列車より高くてしかも遅いバスへの需要がどこから出てくるのか、今でもよくわからない。

切符を確保してからまず向かったのが、偽満皇宮博物館。これは満州国皇帝の溥儀の宮殿だ。この建物は新宮殿建造までの仮宮殿ということだったが、結局新宮殿が建てられることはなく、溥儀は1932年から1946年の退位までここで過ごすことになる。中国政府は満州国を認めていないから、旧満州国の遺跡にはすべて「偽」という接頭辞が付く。

駅から博物館まではタクシーで行った。ハルビン初日のタクシーでは苦い目に遭ったが、普通に街を流しているタクシーはまず安心して乗れる。20分くらい乗ってもおせいぜい30元だ。

偽満皇宮博物館の入場料は80元(65歳以上は無料)。隣接する東北陥落史陳列館と併せて、かなりの大きさだ。混み合うというほどではないが、見学者の数も多い。ほとんどが中国人。ここは長春随一の観光スポットなのだろう。

偽満皇宮

溥儀の執務室や居室、関東軍将校の執務室などを見て歩く。各種事件を伝える日本の新聞、満州国軍、警察、関東軍の軍服や武器、満蒙開拓団関連の陳列などが興味深い。「皇帝から公民へ」というコーナーでは溥儀の生涯が順を追って展示されていた。いくつかの歴史的な場面が蝋人形で再現されている。なかなかの迫力だ。

満州国官吏の制服

2歳の宣統帝(溥儀)の蝋人形

近衛文麿の書

満州開拓村の看板

この博物館では3時間半ほど過ごした。展示物をおもしろく見て回れたのには、ちょうど船戸与一の「満州国演義」を読んでいるところで、付け焼き刃ながら多少の知識と関心があったことが大きい。美術館や博物館は見る側に興味も知識もなければ「豚に真珠」でしかない。

博物館の外に出たときには1時半になっていた。博物館に付属しているレストランで遅めの昼食をとることにした。麺とキムチ、白酒(中国の焼酎)を注文。なぜか麺はのびており、おいしくない。キムチもしゃっきとした歯ごたえがない。白酒は私には強すぎる。

続いてタクシーで新民大街に出て、満州国国務院、満州国軍事部、司法部などの跡(これらの多くは現在吉林大学医学部の建物として使われている)を見ながら、南湖公園まで歩く。公園に着いたところで雨が降ってきた。公園内を散策する予定をとりやめ、傘をさしてメインストリートの人民大街に向かって歩く。

満州国軍事部旧跡(現在の吉林大学医学部付属病院)

しばらく歩くと雨は止んだ。途中散髪屋があったので入る。カットで20元だった。中国で散髪をするのは3回目だ。四川省の甘孜で30元、大連で35元だったから、20元は安い。

人民大街からバスで駅前の宿に戻った。屋台のオムレツのような食べ物を購入して夕食とした(5元だっただろうか、8元だっただろうか。屋台でよく見かけ、いかにもおいそうなので、いつか試してみようと思っていた食べ物だ。卵焼きの中身は一種の麺だった。それほどおいしく感じなかったが、これは1時半という遅い時間に昼食をとってために腹が空いていなかったせいだろう。

屋台で買ったオムレツ風食べ物

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