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2018年3月12日月曜日

平壌からウラジオストクへ2018 北京での事前説明会

2018年2月25日、26日。

2015年の10月、北朝鮮を鉄道で巡るツアーに参加し、列車で移動しながら平壌、妙香山、咸興、清津、元山を訪れた。しかしこれは、我々14名のツアー客のために特別に用意された専用列車を利用しての旅だった。列車の中で北朝鮮の人たちとふれあう機会は最初から奪われていた。

2015年秋の鉄道の旅

できれば普通の列車で普段着の北朝鮮の人たちに交じって旅をしたい。北京を拠点とする英国系の旅行会社Koryo Toursが企画するPyongyang to Vladivostok Train Tourはこうした想いに応えるものだった。2月27日に北京から平壌に飛び、平壌で2泊、列車で36時間かけて羅先に向かう。羅先に2泊したあと、列車でロシアのハサン(Khasan)に渡り、ハサンからバスでウラジオストクに移動、ウラジオストクで3泊する行程のツアーだ。ツアーの目玉は北朝鮮で通常に運行されている列車で平壌から羅先まで移動することにある。一も二もなくこのツアーに申し込むことにした。

Koryo Toursのツアーに参加するのは今回で3度目だ。安心感もあるし、手順にも慣れている。

前日の26日の4時からKoryo Toursの北京事務所で説明会があるで、関空から北京への片道券(ソウル経由)とウラジオストクから関空への片道券(同じくソウル経由)を購入し、25日に北京に入ることにした。片道の航空券で中国に入国するときには注意が必要になる。チェックイン時に中国を出国する証拠書類を求められるからだ。案の定、関空のアシアナ航空のチェックインカウンターで中国をどのように出国するのか尋ねられた。ウラジオストクから関空へのEチケットを見せ、北京からウラジオストクへはハルピン経由で陸路で移動すると伝えたが、どうも納得していない様子。空路であれ、バスであれ、列車であれ、中国を出るという確たる証拠がほしいようだ。仕方ない。「実は」と切り出し、Koryo Toursから事前に送ってもらっていた平壌行きのAir Koryoのチケットと北朝鮮ビザの写しを提示した。「北朝鮮」を持ち出すことで話がややこしくなるのではと心配していたが、杞憂に終わり、無事に北京行きの搭乗券を手に入れることができた。

経由地のソウルの仁川国際空港でも同様のことが発生した。搭乗口に呼び出され、中国出国の証拠を求められたのだ。このときもハルピン経由で陸路で出国するという説明では納得してもらえず、結局平壌行きの書類を提出するはめになった。アシアナ航空の女性スタッフは「北朝鮮に行く人を扱うのははじめてだ」とびっくりしていた。

北京行きの往復航空券を買っておけば、こうしたややこしい問題は回避できる。しかも、なぜか往復航空券のほうが片道航空券より安い。だが、帰路の航空券を意図的に放棄することの是非について確かでなかったこともあり、みずからいらぬ苦労を招いてしまった。

25日の午後4時過ぎに北京の首都国際空港に到着。Airport Expressと地下鉄を利用し、booking.comで予約しておいたHappy Dragon Hostelに向かう。地下鉄東四駅近くのこの宿を利用するのも3度目だ。シャワー・トイレ・テレビ付きの個室で、今回は1泊125元(約2100円)。同じ条件の部屋が2015年に168元、昨年春に200元だった。値段がかなり下がっている。オフシーズンの冬期だからか、それとも何か別の理由があるのか。

宿に着いたころには暗くなっていた。近くのスーパーで買ったお菓子(きな粉餅)を夕食代わりとして、早々に就寝することにした。ともかくフライトのキャンセルや遅延もなく、事前説明会に間に合うように北京に入れたことに満足。

翌26日。

説明会は午後4時からなので、北京観光の時間はたっぷりある。が、いずれも1泊か2泊かという短期滞在ながら、すでに10回近く来ている北京だ。まだ行ったことのない南鑼鼓巷を散策するのににとどめた。宿から南鑼鼓巷までは徒歩で20分ほど。運動のために歩いて出かける。古い北京の面影をとどめているといわれる南鑼鼓巷だが、観光客が群がり、土産物屋や食べ物屋が軒を連ねる今風の街路で特に感慨もない。古い家並みの胡同には人力車が駆け抜ける。正午近くの時間帯ながら、川面に氷が張っていた。

南鑼鼓巷


胡同

宿に戻って休んでから、東四駅近くのチェーンレストラン「李先生」で遅めの昼食をとる。豚の角煮とスープ、ライスで34元(570円ほど)。まずは満足できる味だった。

豚の角煮定食

事前説明会が行われるKoryo Toursの事務所は地下鉄東十条から徒歩で15分余り。2015年の秋に一度訪れているにもかかわらず、持ち前の方向感覚のなさから、少し迷ってしまった。

それでも3時半頃には事務所に到着。旅行代金の残額をユーロの現金で支払ってから、今回のツアーのガイドとなるイギリス人男性Simonの説明を聞く。Simonは在北京18年、訪朝歴170回のベテラン。Koryo Toursのオーナーではないが、ボス的存在(general manager)だ。

ツアー参加者は9名(当初は10人だったが、1人が直前でキャンセルした)。以下、簡単に紹介しておこう。

CorrieとNancyeの夫妻。
オーストラリアのメルボルンに住んでいる。訪朝は2回目。

Polly(女性)
イギリスのロンドンから。広告代理店勤務。初の訪朝。

Ayesha(女性)
インド出身(タミール人)。香港在住だが、現在はソウルで韓国語を学習中。Pollyの友人。5度目の訪朝。

Vikoriya(女性)
中国在住6年近くのウズベク人。母国語はロシア語。沿海州からウズベキスタンに移住してきた朝鮮人を祖父とする。姓がKimなのはそのため。初の訪朝。

Tom(男性)
ベルリン在住のイギリス人。5度目の訪朝。

Afzal(男性)
今回のツアーの最年長で、82歳。パキスタンのパンジャブ地方の出身だが、ロンドンに移住して51年になる。2度目の訪朝。

Edgar(男性)
ブラジル人。サンパウロ在住。初の訪朝。

性別、国籍、訪朝歴と、すべてにバランスのとれたグループといえよう。

Simonの説明に特に目新しい点はなかった。ただひとつ、平壌から羅先までの36時間の列車の旅では食堂車もなく、食事も提供されないとのこと。食料は平壌の光復商業センター(スーパー)で買い込むことができるが、北京で用意して持ち込んだほうがよいとのアドバイスがあった。

説明会も終わり、宿がある東四駅に戻る。駅近くのはやっていそうな食堂で夕食。24元の牛肉麺。私にはちょっと辛すぎた。食後、スーパーに立ち寄り、Simonのアドバイスに従ってカップヌードル4個と若干のお菓子を買い込んでおく。

明朝は10時にKoryo Toursの事務所に集合して、バスで空港に向かうことになる。直接空港に行くほうが楽なのだが、運動のために私も事務所まで出向くことにした。

1 件のコメント:

  1. お!先生、あのツアー行かれたんですね?!
    お話しの続きを、楽しみにしております!

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