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2016年6月6日月曜日

台湾2016 二日目(屏東県霧台郷)

5月23日。

7時過ぎに「あひる家」をチェックアウトし、高雄駅まで歩く。まず屏東(ピントン)まで列車で行く必要がある。各駅停車の列車は31元(108円)。高雄から30分余りかけ、8時ごろに屏東に着いた。屏東のバスターミナルは鉄道駅の近くにある。ルカイ族(魯凱族)の住む霧台(ウータイ)行きのバスは7時30分、9時30分、14時30と1日に3本。9時30分発の切符を142元(約500円)で購入した。霧台からの帰りのバスは9時30分、11時30分、16時30分発とのことだった。つまり3本のバスはそれぞれ2時間近くかけて霧台に行き、屏東に引き返してくるわけだ。私は霧台に1泊するつもりだったが、宿が見つからなければ16時30分のバスで戻ってくるしかない。

9時30分まではまだ1時間以上あるので、テーブルが2つしかない近くの食堂で朝食をとる。メニューに出ていた野菜の炒め物を注文した。確か30元。おそらくこれは単独で食べるものではなく、本来は麺などの副食とするものだろう。私にはこれで十分だった。

霧台まではマイクロバスで行くことになる。これはあとで知ったことだが、霧台では大型バスの通行が禁止されている。霧台に至る道は細く、くねくねと曲がった登り道だから、大型バスの禁止は妥当な措置といえるだろう。9時30分発のマイクロバスに乗り込んだのは私を含めて4人。30分ほど行くと、乗客は次々と下車していき、中継点の三地門に着いたときには私ひとりになった。三地門でバスはしばらく停車し、差し出されたノートに氏名、住所、パスポート番号などを記入するように求められた。入山許可の手続きだ。すべて日本語で記入しておいた。

私ひとりを乗せたバスはさらに1時間ほどかけて霧台に到着した。予想どおり、ごく小さな集落だ。霧台は標高1000メートルであり、それほど暑くない。しかし空は曇り、今にも雨が降りそうな気配。まず今夜宿泊する宿を見つけなければならない。確か「夢想之家」というホテルがあるはずなのだが、なかなか見つからない。紙片に「住宿」と書いて道行く人に見せて尋ねてみる。ていねいに教えてくれるが、長い中国語の説明なのでよくわからない。小粒の雨が降り出してきたころ、ある男性が私を民宿にまで案内してくれた。しかし「民宿」という看板は出しているものの、宿泊する観光客がごく少ないため、休業状態のところが多い。ようやく3軒目で泊めてくれるところが見つかる。朝食付きで500元(1750円)とのこと。冷房、シャワー、トイレ付きの部屋で、格安といえる。

霧台

部屋の中でしばらく休んでいると、雨も止んだようなので外へ出る。ルカイ族(魯凱族)の伝統的な家は石造りらしいが、そうした家は多くない。キリスト教の教会は石造りだった。こんな小さな村にも教会があることからもうかがえるように、台湾の少数民族の間にはキリスト教が深く入り込んでいる。外からやって来て台湾を占領した中国人に対抗するための精神的なよりどころとなっていたのだろうか。

山あいの村、霧台

キリスト教教会

霧台行きのマイクロバスの乗客は私ひとりだったが、予想に反して結構な数の台湾人の観光客が見かけられた。大半は旅行会社のマイクロバスで来た団体客だが、自家用車などでやってきた個人旅行者もちらほらいるのだろう。

ガイドに案内された台湾人観光客

メインストリートとおぼしきところには2、3軒の食事ができる店がある。餅米と肉を葉っぱで包んだ「ちまき」(みたいなもの)と2本のソーセージを注文して、昼食とした。合わせて100元。

昼食

昼食後、村の散策を続け、ひとけのない山のほうまで行ってみた。雨上がりの霧の中、山から見下ろすこじんまりとした集落はちょっとした景観だ。

雨上がりの霧台

また雨が降ってきたので、宿に戻って休む。雨は降ったり止んだりだ。ときにはかなり強く降る。山地なので天候はすぐ変わる。4時過ぎになって雨が止んだので再び外へ出る。外へ出るとき、民宿の30代くらいの女主人が「別の宿泊客も来たので夕食も提供する」と言う。夕食はいくらかと尋ねると、無料だとのこと。これは助かった。実際、夕食をどうしようかと悩んでいたところだった。メインストリートには食事を提供する店があるが、夕方にも開いているかどうかは確かでなかった(開いていない可能性のほうが高かった)。スーパーもコンビニもないから、食料を買い込むというわけにもいかない。最悪、ミネラルウォーターと手持ちの飴だけで一夜過ごす覚悟をしていた。

夕食は5時からいうことだった。集落をもう一度散策してから、宿に戻り、台湾の台東市からきた若者と一緒に夕食をとった。餅米で肉を包んだ「猟人弁当」と呼ばれるルカイ族の料理、2種類の野菜、ジャガイモの天ぷら(のようなもの)、卵スープ。写真で見ると質素なようだが、結構な量であり、腹はいっぱいになった。

夕食

食事をしながらもうひとりの宿泊客である台東の若者、そして民宿の女主人と話す。若者も女主人も英語をしゃべる。流暢ではなく、「なんとかしゃべれる」というレベルだが、基本的なコミュニケーションは十分に可能(ここらへんは中国本土との大きな違い)。民主進歩党の蔡英文が新しい総統に就任したばかりだったので、Are you happy with the new president?と尋ねてみたが、両人ともpresidentが理解できず、伝えるのに苦労した。この一因は「蔡英文」を中国語でどう発音するのか知らなかった私にもある。

6時前に夕食を終え、部屋に引きこもった。暗くなってから山間をうろついてもあぶないだけだ。明日は9時半のバスで霧台を発つことにする。屏東までは行かず、途中の三地門で1泊する予定。

11 件のコメント:

  1. はじめまして。すごいとこばっかり行ってますね。
    今度自分も、霧台へ行こうと思ってます。(まだちょっと迷ってますが)
    宿泊できた民宿?の名前を教えていただけませんか?
    それと、バスは、途中の三門地でおりて散策してまた次のバスに乗るってことは可能ですか?
    すいません、よろしくお願いします。
    Mより

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    1. コメントありがとうございます。
      すみません。民宿の名前は忘れました。民宿は数軒あるようだったので、地元の人に「住宿」と尋ねれば、どれかに案内してくれると思います。ブログにも書いたように「夢想之家」というホテルもあります。

      三地門での途中下車は可能だと思いますが、霧台行きのバスは一日に3本しかないので注意が必要です。それと霧台行のバスが停まるところは三地門の中心地からかなり離れています(歩いて15分~20分くらいかかったように思います)。

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    2. お返事ありがとうございます。
      そうですか、宿の名前はわからないのですね。その設備でその値段は安くていいなと思ったものですから。。
      バスの件もよくわかりました。
      またブログ読ませていただきます。で、また質問をするかもしれません。その際はよろしくお願いいたします。M

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  2. 何度もすみません。Mです。
    露台の宿のことなんですが、chojiro22さんの泊ったところに行ってみたいのです。だいたいの場所だけでもわかりませんか??よろしくお願いいたします。
    1日に台湾へ入り、7日に露台へ行く予定にしています。
    それから、露台や三地門はWi-Fiは飛んでませんよね?

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  3. いま調べてみたら、「夢想之家」さんもありますが、あとは宿は、「露台民宿」「legeai民宿」「山豊民宿」「露台山荘「百合民宿」「牡巳男民宿」「包清春民宿」「杜聡治民宿」などがあるようです。該当するのはございますでしょうか??しつこくてすません。。あまりにも素敵な文章でしたもので。

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    1. 申し訳ありません。宿の名前は不明です。忘れたというより、地元の人に案内されて行ったので名前を確認していませんでした。小学校(1つしかありません)の上の坂道を登ったところにあったような気がします。ブログにも書いたように、民宿はたくさんあるのですが、宿泊の観光客はそれほど多くないので、休業状態のところもあります。ネットの評判では夢想之家も悪くないようです。

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    2. Wifiはよく覚えていないのですが、飛んでいなかったように思います。2年近く前のことなので現在はどうかわかりませんが。

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    3. お返事ありがとうございます。そうですか、坂の上なんですね。それだけでも情報になります。ありがとうございます。

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    4. 露台へ行ってきました。おそらく同じ宿に泊まれたと思います。200元の大部屋でした。しばらく宿泊客はいないようで、畳んでもいない布団が山積みになってる部屋でした。村は霧が流れてきて幻想的で、宿から道を上がっていったところにある食堂からの見晴らしは最高でした。朝ごはんは、宿の娘さんがネギ焼きみたいなのを買ってきてくれ、うまかったです。ちょうど日曜日で、教会には村人が集っているのか、賛美歌が聞こえてきました。
      情報をいただいていたのでずいぶん助かりました。ありがとうございました。

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  4. 霧台ですが 自由に入れるのですか現地の人の紹介が無いといけないと聞いていました
    三地門までは二回ほど行きましたが残念です。数年前の事です。

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    1. ブログにも書いたとおり、私が行った時点では、ノートに氏名と住所を記入しただけで簡単に入れました。

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