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2015年9月6日日曜日

北朝鮮2014 経緯と準備

すでに1年以上が経過しており、どこまで記憶をたどれるかわからないが、2014年8月に参加したKoryo Toursによる北朝鮮東北部(会寧、清津、羅先など)のツアーを日時を追ってまとめておこう。

2014年7月の時点で、私にはすでに4回(ソウルから開城への日帰り旅行も含めれば5回)の訪朝歴があった。それまでの訪朝の概略は次の通り。

2004年10月
初めての訪朝。単独の個人旅行。今は亡きKACツーリストが募集していた韓国、北朝鮮、中国を巡る「3カ国周遊の旅」に準じた旅だ。3カ国周遊といっても、韓国と中国はそれぞれ2泊だけで、北朝鮮に4泊。韓国と中国を経由した北朝鮮旅行といったほうが正確だろう。関空→ソウル→瀋陽→平壌→北京→関空という空路の旅。北朝鮮初心者にふさわしく平壌と開城(板門店を含む)がメイン。ご存じのように、北朝鮮旅行ではたった1人の旅者であれ、ガイド(案内員)2人と運転手、合計3人が必ず付きそう。制限の多い中、ガイドたちは一所懸命にいろいろな所を見せようとしてくれた。路面電車に乗れたのもそのひとつ(今では路面電車の試乗はスタンダードなっているようだ)。この好印象がその後の再度、再再度の訪朝につながる。

2004年10月 平壌


2005年9月
朝鮮総連系の中外旅行社が募集したグループツアーに参加した。ツアーのメンバーは私を含めて12人。これを中外旅行社の添乗員が率いる。12人中半数近くが訪朝経験あり。
マスゲーム「アリラン祭」をメインに、開城と妙香山を訪れ、平壌少年宮殿、プエロブ号などを見る。これも空路の旅。確か行きも帰りも大連経由で関空と平壌の間を飛んだように思う。

2005年9月 平壌

2010年10月
前回の訪朝から5年、再度単独で北朝鮮を訪れた。今回も中外旅行社の手配旅行。ガイドの1人は前回と同じ男性だった。5年の間に平壌はちょっぴり変貌していた。まず車が増えたこと。これに応じて、ところどころで交通警察官の手信号に変わって信号が登場していた。平壌名物でもある女性の交通警察官を目にする機会が減ったのは残念でもあった。携帯電話やデジタルカメラもかなり普及しているようだ。携帯電話はガイドたちも使っており、「携帯のない時代にどうやって仕事をしていたのだろうと、不思議な感じがする」とその便利さを語っていた。これまでに訪れたことのない元山(ウォンサン)と南浦(ナンポ)をリクエストしていたのだが、南浦は通過するだけで、その先にある龍岡温泉に1泊した。元山にも1泊。このときもアリラン祭を観覧。内容は少し変わり、中国との友好を強調するものとなっていた。中国からの観光客の拍手がひときわ大きかった。中国との関係が微妙な現在、もし今年アリラン祭があったらどういう内容になっていただろうか。行きも帰りも北京経由の空路。

2010年10月 元山



2013年4月
鉄道で中国の丹東から平壌へ入ることをメインの目的とした旅。コストを抑えるために中国丹東の金華国際旅行社に手配を依頼し、関空から大連まで飛行機、大連から北朝鮮との国境の町である丹東までバス、丹東から平壌まで列車という行程。復路はこの逆。往路復路ともに丹東と大連で1泊ずつしたので、中国4泊に北朝鮮3泊の1週間の旅となった。おりしも核実験をきっかけとして北朝鮮と韓国の間が極度に緊張していたとき。北朝鮮当局は平壌在住の外国大使館スタッフなどに国外退去を勧め、中国は北朝鮮への旅行を全面的にストップしていた。金華旅行社からも「キャンセルをお勧めします」というメールが来る始末。しかしすでに大連までの航空券を購入しており、「北朝鮮が受け入れを拒否しないかぎり、予定どおり敢行します」と返信して、関空を飛び立った。
こうした事情から、列車が丹東の駅を離れるまで平壌にたどり着けるどうか不安だった。平壌駅で私を迎えた案内員の第一声は「(こんなときにくるなんて)勇気ありますね」だった。平壌駅に着いたのは4月16日だったが、4月に入ってから私が最初の日本人観光客とのことだった。
心配はすべて杞憂に終わり、短いながらも今まで以上に濃密な旅となった。丹東ー平壌の往復の列車の中では北朝鮮人民とビールや焼酎で交流。今回は平壌に近い沙里院(サリウォン)行きをリクエストしていたが、ここで予想外の展開。沙里院にある「典型的」な農家を訪問するはずだったところ、まさかの留守。いくら待っても帰ってこないので、別の農家を訪れることになった。その農家ではたまたまオモニの還暦の祝宴をやっている最中だった。これに闖入する形で、焼酎、ぼた餅、鶏肉、果物など供された。

2014年4月 沙里院
 
前回の訪朝から1年以上が過ぎた2014年の夏、また「北朝鮮に行きたい」の病が出てきた。まだ訪れたことのない清津(チョンジン)や羅先(ラソン)になんとか行けないだろうか。以前に北朝鮮の案内員からは「(清津や羅先は)難しい」と聞いていた。ネットで探して見たが、かんばしい情報は出てこない。日本人による清津・羅先訪問記もあることにはあるのだが、いずれも商売や墓参りといった特殊なケース(現在は日本でもKJナビツアーズなどが清津・羅先旅行を手配しているようだ)。

しかし、サーチを広げて、英語のサイトまで探ると、うってつけのツアーがある。北京を拠点とする英国系のKoryo ToursによるNorth Eastern Adventureという8泊9日のツアーだ。中国吉林省の延吉を起点とし、会寧、清津、羅先などを巡る。日本人でも参加できるのだろうか。メールで尋ねてみると、すぐに返事か返ってくる。事前に旅行費の半額を振り込み、残額は延吉での現地支払いでよいとのこと。なにぶんにも田舎住まいのゆえ、地方銀行の小さな支店から中国に外貨を振り込めるのかどうか不安もあったが、ともかく手続きをとる。2日後にはKoryo Toursからpaymentをconfirmするメールが入った。
で、さっそく関空から延吉への往復航空券を購入。中国の航空会社ではしばしば遅延やキャンセルを経験しているので、延吉には前日ではなく前々日に入ることにした。台風シーズンでもあり、飛行機がキャンセルされてツアーに参加できないようなことになれば泣くに泣けない。

かくて延吉発の北朝鮮東北部ツアーが始まる8月18日を待つばかりになった。
 

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