よろしければクリックしてください。
にほんブログ村 旅行ブログ 海外旅行へ
にほんブログ村

2018年3月17日土曜日

平壌からウラジオストクへ2018 一日目(平壌到着)

2月27日。

8時過ぎに宿をチェックアウトし、チェーンレストラン「李先生」で朝食をとる。ワンタンのスープと揚げパンで19元(約320円)。

チェーンレストラン「李先生」で朝食

Koryo Toursの事務所に9時半ごろに到着した。直接に空港に向かうパキスタン系英国人のAfzalを除く総勢9人(ガイドのSimonを含む)が10時前に事務所に集合、空港行きのバスに乗り込む。私を含め数人はスーパーで調達したカップヌードルなどを入れたプラスチックバックをぶら下げている。平壌から羅先への列車の旅に備えた食料だ。

チェックインと搭乗を問題なく終え、Air Koryo機は定刻通り13時5分に北京を飛び立った。ほぼ満席の機内は80%が北朝鮮の人たち、残り20%が我々外国人といったところ。隣席の北朝鮮男性に朝鮮語で「中国で仕事をしていたのか」と尋ねたところ、「クウェート帰り」との返事だった。同乗の北朝鮮男性の大半がそうだとのこと。クウェートの建設現場で働いていたのだろう。

機内食としてチキンバーガーとジュースが出され(ずっと以前にはちゃんとトレイに入った機内食だったものだが)、1時間半ほどで平壌国際空港(順安空港)に着く。イミグレを通過後、税関で電子機器と書籍をすべて提出する(係官は私に日本語で「携帯は?」と求めてきた)。書籍は北京とシベリアのガイドブックしか持ち込んでいなかった。タブレットとスマートフォンには北朝鮮関連の動画やKidleのEブックが数多く保存されていたが、詳しいチェックはなかった。

税関をクリアして到着ロビーに出ると、見覚えのある顔が見える。向こうも私に気付いたようだ。2015年秋の鉄道の旅に見習いガイドとして付き添っていたシン(深)ガイドだった。あれから2年半、この金日成総合大学出身の女性ガイドは一段ときれいになっていた。

彼女はYoung Pioneer Toursの個人旅行者を迎えにきたところだった。鉄道の旅を共にしたJonathanとOksanaが訪日し私が大阪を案内したこと、米国籍のMarkとBobが訪朝できなくなったことなどを話す。

私たちのガイドは両方ともキム(金)。30歳代の男性と20歳代の女性だ。ガイドともどもKITC(朝鮮国際旅行社)のバスに乗り込み、空港を出たときには4時近くになっていた。今日から2泊することになる羊角島ホテルにチェックインする前にまず金日成広場に向かう。空はどんより曇っている。中国の大気汚染の影響ではないかとも思ったが、ただの曇天ということだった。

広場の近くで新婚カップルに遭遇し、「チュッカハムニダ(お祝いします)」と声をかけながら、しばしの記念写真タイム。北朝鮮の新婚カップルの聖地詣と我々の観光ルートは重なっているから、こうした場面が生じるのはめずらしくない。

新婚カップル

続いて大同江ビール工場直営のビアホールを訪れる。こうしたビアホールがあることは知っていたが、訪れるのははじめてだ。

時刻は6時半ごろ。立ち飲み席だけのホールは混んでいた。ほとんどが男性だが、女性の姿もちらほら見える。日本の居酒屋のように食べて飲むのではなく、イギリスのパブ風にひたすら飲むだけだが、タラの干物をつまんでいる人も少数いる。麦100%、麦70%・米30%、麦50%・米50%、麦30%・米70%、米100%、チョコレート・フレーバー、コーヒー・フレーバーの6種類のビールが提供されている。瓶で売られている大同江ビールは大麦70%・米30%だとか。私は大麦100%を注文した。ビールの味についてあれこれ言えるほどの舌も知識も持っていないが、おいしく飲めた。オーストラリア人のNancyeが注文したチョコレート・フレーバーのビールも一口飲ましてもらったが、こちらもなかなかのもの。ほんのりと甘く、口当たりがよい。

平壌のビアホール

隣のテーブルの北朝鮮男性たちと「会話」が始まる。といっても、我がグループに朝鮮語の堪能な者はいない。訪朝170回のSimonは中国語こそ達者だが、朝鮮語となるといくつかの単語や表現を知っている程度。4分の1朝鮮の血が混じっており、朝鮮族の中央アジア移住を研究テーマとしているVikoriyaも、タシケントとニューヨークで朝鮮語を学んだというが、しゃべれるレベルにまでは到達していない。タミール人のAyeshaは韓国語を学習するためにソウルに移住してから7か月になるが、韓国語/朝鮮語万年初級レベルの私とどっこいどっこいといったところ。

ちゃんと理解できたかどうかは疑わしいが、北朝鮮男性がまず発したのは「美帝(米帝)をやっつける」という言葉。「日帝」という言葉も聞かれた。続けて「国民は」という単語が耳に入った。アメリカも日本も悪いのは政府で、国民は別だというのだろう。英語を話せるかと尋ねると、「朝鮮語最高!」と返ってくる。「朝鮮民族最高!」、「朝鮮は1つ!」というのも聞いた気がするが、確かでない。なんのとも愛国的だ。北朝鮮男性の誰かがおごってくれたのか、いつのまにか私の前に2杯目のジョッキが置かれている。

夕食は朝鮮風の豚肉のしゃぶしゃぶだった(英語ではhot potと説明された)。平壌初日の食事はしゃぶしゃぶ、最終日の食事はアヒルの焼肉というのはよくあるパターンだ。

しゃぶしゃぶで夕食

8時過ぎに羊角島ホテルにチェックイン。オフシーズンなのだろう。我々以外の宿泊客は見あたらず、ホテルは閑散としていた。1階のショップや地下の娯楽施設もクローズしているに違いない。早々に部屋に引きこもって明日に備える。

0 件のコメント:

コメントを投稿