9月7日
7時に朝食。今日は首都のアシュガバードを目指す。
このキャンプ地には我がグループ以外に、男女それぞれ1名の日本人がいた。どちらも個人旅行とのこと。「日本人以外の観光客を見かけないのはどうしてだろう」と男性の方に感想をもらすと、「ここ以外に別のキャンプ地があるのでは」との返事だった。
朝のキャンプ地
朝の光の中で「地獄の門」を再度訪れ、昨日来の4WDに乗車して「泥のクレーター」や「水のクレーター」を巡る。前者は泥、後者は水が底に溜まったクレーターだ。
朝の地獄の門
水のクレーター
昨夜と同じような悪路を走行するなか、何匹かのラクダが目に入る。飼われているのではなく、野生らしい。
野生のラクダ
アシュガバードに近づくにつれ、悪路は舗装路に変わり、周囲に白い建物が見えてくる。
アシュガバードに近づく
12時ごろに「Mado」という名前のレストランで昼食となる。前菜のサラダとスープ、メインディッシュのビーフ、デザートのアイスクリーム。どれもすばらしかった。
サラダとパン
アシュガバードに入る前に、4WDからバスに乗り換え、1時半ごろにホテルに到着した。Yyldyz(ユルドゥズ)ホテル。アシュガバードで最高級、つまりはトルクメンスタンで最高級のホテルだ。現地ガイドによれば、「トルクメンスタンの人は泊まらない。客は外国人ばかり」とのこと。なにもかもピカピカで、部屋は大きい。もちろんバス・タブ付き。こんな大きなホテルなのに、ロビーには我々グループ以外の客は見当たらなかった。
Yyldyzホテル(Webより借用)
大統領の写真を飾ったレセプション
部屋の中
チェックインし、4時過ぎまで体を休めてから、再びロビーに集合。全員で簡単な自己紹介をすませた。
ホテルを出て、午後の観光がはじまる。アシュガバード中心部の建造物はすべて白い大理石でできている。走行している車は白かシルバーのみ。人通りはほとんどない。人口100万人(後日別のガイドによれば50万人)の都市にしては閑散としすぎている。しかし、感受性がめっきり鈍化している私は、こうした異様な風景を特に異様と受け止めることもなく、車窓から漫然と眺めているだけだった。
アシュガバードの街並み
バスが向かった先はニサ(Nisa)遺跡。「紀元前3世紀ごろに成立したパルティア王国(アルサケス朝)初期の首都」(Wikipediaから)の遺跡ということだが、知識のない私にとっては「豚に真珠」「猫に小判」だ。しかも、写真をまったく撮っていないから(写真撮影には5ドルが必要だった)、すでに記憶もあいまいになっている。覚えているのは、出土品の多くは明日訪問予定の国立博物館に収納されていることくらい。
続いてモスクを訪れてから、アラバイ犬(トルクメンスタンの国犬らしい)の黄金像を写真に収める。大理石の白い建造物といい、犬の黄金像といいすべて大統領の好みらしい。地獄の門に至る未舗装のでこぼこ道と対比したとき、「お金を使う優先度を完全に間違えている」という感想を抱くのは無理からぬところ。
アラバイ犬の黄金像
8時過ぎ、数多くの伝統的な個室を備えたレストランに入り、夕食をとる。メインディッシュは骨付きの羊肉の煮込み。肉はとろとろに煮込んであり、今回のツアーでもっともおいしく感じた。これまでがまんしてきたビールを追加した(確か3ドルだった)。
おいしい料理のあとは「夜のアシュガバード」のツアーだ。バスに乗って光り輝く夜のアシュガバードを巡る。ところどころでバスを降り、現地の人と交わる機会もあった。日曜ということもあるのか、夜の9時でも多くの人が見られた。停車している乗用車からは大音量で大きな音楽が聞こえてくる。北朝鮮とは大違いだ。
夜のウェディング・パレス
新婚カップル
現地の人たちも我々に興味を示し、積極的に話しかけてくる。英語が達者な中年の婦人からも話しかけられる。残念ながら時間がなく、対話を深めることはかなわなかった。
アシュガバードの全体を見渡せる場所からの夜景はどう形容したらいいのだろうか。「夢幻」、「シュール」、「テーマパーク」...。
アシュガバードの夜景(私の安いスマホではちゃんと捕捉できなかった)
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