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2023年8月8日火曜日

モンゴル2023 ウランバートルへ戻る

 7月18日

ウランバートル行きのバスは午前10時にハラホリンのバスターミナルを出る。私のほかに、ハルピンおばさんとその連れの青年もこのバスを利用する。バスターミナルまではGaya's Guesthouseが無料で送ってくれた。

ハルピンおばさんとその連れは、ウランバートルのバスターミナルでバスを乗り継ぎ、モンゴル北方のフブスグル湖を目指す。ウランバートルからフブスクル湖まではバスで15時間。寝台バスではなく、普通のバスらしい。今の私には過酷すぎる行程だ。10年ほど前の2014年には24時間以上かけて普通のバスでモロッコのマラケシュから西サハラまで行った。2012年には寝台バスだが新疆ウイグルのホータンからウルムチまで26、7時間かけて移動した。10年前には、いや5年前でもこうした過酷な移動も躊躇なく選択したものだ。今では長時間のバス移動はできれば避けたい。

バスは定刻に出発。2時間ほど走ったところでランチ休憩。ウランバートルからハラホリンへ来たときと同じ食堂だ。注文したのも同じで、「グルヤシ」という肉の煮込み料理。

バスの車窓から


私の隣にはモンゴル人の長髪の青年が座っていた。なんとなく英語ができそうな雰囲気だったので話しかけてみた。私が日本人だと告げると、彼は日本語で話し出した。日本に留学して8年間滞在したとのこと。昨年モンゴルへ帰ってきて、今年また日本へ行く予定とか。

行きのバスでは通路を挟んだ隣が日本人旅行者で、帰りのバスの隣は日本留学経験者。行きも帰りも日本語で会話できた。希有な偶然だ。

モンゴル人青年とはウランバートルまでの残りの4時間、ほとんど休みなくたっぷり日本語で話した。

青年は大学2年のときに日本へ留学。日本語学校から秋田の高専、さらに新潟大学に入り修士課程に進んだ。日本滞在の最後の3年間は京都に住んでいた。専攻は建築。修士論文を日本語で書いたという。

京都に住んだのはミャンマー人のガールフレンドが京都大学で学んでいたためだ。

日本のサービスの質の高さ、その裏面であるサービス労働者を巡る過酷な状況、ブラック企業のこと、ミャンマーのこと、最近の日本語(たとえば「ヤバい」とう表現)のこと、そしてもちろんモンゴルのことなど、話題は多岐に及んだ。

彼によれば、モンゴルの大きな問題は政治の腐敗だ。元力士の旭鷲山が政治家になった話を持ち出すと、「彼もただの腐敗した政治家になってしまった」と批判していた。

青年の実家はハラホリンで製麺業を営んでいる。普段はウランバートルに住んでいるが、ナダームの4日間だけ実家に帰って家業の手伝いをしたという。

今年中に日本に帰り、大林組の派遣社員として働く予定らしい。

モンゴル人青年

ウランバートルの案内が必要なときにはいつでも連絡してくれと、私に電話番号を伝えてくれる。せっかくの申し出だが、ウランバートルの残りの日は自分で動きたいこともあり、遠慮しておいた。

今日からモンゴルを離れる22日までの4泊5日の宿は、初日と同じLand Hotelを予約していた。このホテルに満足していたわけではないが、バスルーム付きの個室で1泊22.5ドルという安さにひかれた。本来はゲストハウスの個室がベストなのだが、Booking.comではドーミトリーしか空きがなかった。

ホテルに着くと、スマホのSIMカードに問題が発生していた。UnitelのSIMカードはスマホを再起動するたびにSIMカードのPINコードを入力する仕組みになっていた。これまでにこうした経験がなかったこともあり、つい(SIMカードではなく)スマホのPINコードを入力してしまい、しかもその入力を3回連続して繰り返したため、SIMカードがロックされてしまったのだ。ロックを解除するにはSIMカードのPUKコードを入力する必要がある。PUKコードなるものはSIMカード購入時にもらったカードに記載してあったのかもしれないが、このカードは先日財布とともになくしている。

SIMカードを購入したState Department Storeまで出かけ、事情を話してロックを解除してもらうしかない。

ホテルからState Department Storeまで歩いて出かける。ロックは解除してもらえそうだが、時間がかかるので明日また来てくれとのことだった。

夕食は韓国系コンビニ(コンビニの大半は韓国系だ)で購入したキンパ(巻きずし)で済ませた。

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