12月にはイラクへ行くつもりだった。ところが、イラクに入国するためのeビザの取得に失敗した(メールで返ってくるはずのQRコードが送られてこない、迷惑メールのフォルダに入った可能性もゼロではない)、急遽別の旅行先を選ぶことになった。奄美群島はどうだろうか。だが、当地から鹿児島中央駅まで新幹線で行こうとすると、往復で57000円を超過する。これに比べ、ベトナム往復の最低価格は39000円ほどだ。コストの面ではベトナムが圧倒的に有利だ。
ベトナムは15年ほど前にホーチミンシティを訪れただけだ。ハノイは何回かトランジットで通過したが、空港周辺しか知らない。3年前のトランジットの際には、空港の両替カウンターの女性にひとかたならぬお世話を受けた思い出もある(夜中にラーメンをつくってもらった)。
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そんな経緯から、ベトナム行きを決めた。今回は、ホーチミンシティから入り、ダナンなどの中部を経由して、ハノイから帰国しよう。関空発ホーチミンinハノイoutのVietJet便を46380円で購入した。12月2日に出国し16日に帰国する2週間の旅。
ベトナム統一鉄道には以前から一種のあこがれがあり、今回もできる限り鉄道を利用したかったが、例の通りの事前の調査不足で、ホーチミンからダナンまで、ダナンからハノイまで、いずれも鉄道では16時間以上かかることを知らなかった。 この歳になって16時間の寝台車はつらい。しかも値段も飛行機のほうが安い。とりあえずTrip.comでホーチミン・ダナン間のフライトを5410円で購入しておいた。ダナンからハノイまでどのような手段で行くかは現地で考えることにした。
12月2日
9時半に関空を飛び立ったVietJet機は約6時間でホーチミンシティの空港に到着した。日本とベトナムの間には2時間の時差があるから、現地時間では午後1時半の到着となる。入国審査にはには長い行列ができており、通過に1時間ほどかかった。空港内でSimカードを購入(50GBで17ドル)し、200ドルをベトナム・ドンに両替する。
ホーチミンシティには2泊する予定で、ホテルは中心に近いJan Hostelを予約していた。ところが、このJan HostelはJan Hostel Central Pointと改称しており、場所も移動していた。私がBooking.comで予約したホテル名はJan Hostel、グーグル・マップでもJan Hostelなる旧い場所が表示される。
このため、空港から路線バスを利用してJan Hostelに行こうとして、ずいぶん時間を使い苦労した。私がウロウロしているのを見かねた中年のベトナム人女性の助けでバイクタクシーでJan Hostel Central Pointに到着したのは夜の8時近くだった。ベトナム人女性は自分のスマホで宿に電話してくれ、他の女性とも協力して、バイクタクシーを呼び止め、ヘルメットの装着を助け、私の足をとり、バイクにまたがせてくれた。ことほどさように私は疲労困憊し、フラフラの状態だった。30分、1時間くらい歩くのはどうということはない。普段のウォーキングでやっていることだ。だが、それほど重くはないとはいえバックパックを背負って歩くとなると話しは別だ。バルト3国の旅行で、タリン初日にバックパックを背負って長時間歩き、くたばりそうになったのはつい最近のことだ。
宿を探してヘトヘトになる直前の5時半過ぎ、小さな食堂に入って夕食をとった。注文したのは牛肉を載せた麺とスプライト。合計で110Kドン(約650円)だった。おいしかった。それもそのはず、LCCのVietJetの機内では昼食は出ず、朝の6時に小ぶりのサンドイッチを食べてから何も口にしていなかったからだ。
牛肉麺とスプライト



