よろしければクリックしてください。
にほんブログ村 旅行ブログ 海外旅行へ
にほんブログ村

2017年10月16日月曜日

チェチェン共和国2017 モスクワ到着まで

北コーカサスは遠い。地理的にはともかく、歴史的にも文化的にも政治経済的にもいろいろな意味で日本から遠く離れている。南コーカサスも近くはないが、アゼルバイジャン、ジョージア(グルジア)、アルメニアはそれぞれ独立国であり、日本からのツアーも組まれている。これに対し、北コーカサスを構成するロシア連邦内の北オセチア、ダゲスタン、イングーシなどの共和国はその存在さえほとんど知られていない。チェチェンだけは例外で、日本人の間でも耳に馴染みのある地名となっているが、これはもっぱら紛争やテロによるもので、その実態はあまり知られていない。

辺境の地や問題の国にことさら惹かれる私にとって、北コーカサスはずっと狙っていた地域だ。今年の9月ごろネットでこの地域の治安状況などを調べ、今なら行けるという感触を得た。できれば北オセチア、ダゲスタン、イングーシ、チェチェンをすべて周りたいところだが、その時間的余裕はない。ここはやはり、インパクトの強いチェチェン共和国(チェチェニア)に的を絞ろう。

チェチェンに行くにあたって問題となるのはビザの取得とガイドブックの不在。ロシア・ビザはややこしい。ホテルなどの紹介状が必要となり、行程もあらかじめ定めておく必要がある。しかし、ネット上には空バウチャーでロシア・ビザを取得するためのサービスが数多くある。今回はこれを利用することにした。何かあればすぐに日本語で電話で相談できるサービスがいいだろうと思い、下記に依頼した。

ロシアビザセンター

写真とパスポートを送るだけで、1週間後にビザを貼付したパスポートが返ってきた。結果的にこのビザで何ら支障はなかった。

現地のガイドについてはネット上で見つけた下記のエージェンシーと連絡を取り、現地の宿、移動、ガイドを依頼した。

Caucasus Explorer

実際にはこのエージェンシーはグロズヌイ(チェチェンの首都)を拠点する次の旅行会社に丸投げしていた。

Caucasian Odyssey

私をガイドしてくれたのはこの旅行会社のAbdullah Bokov。最初からAbdullahと連絡をとったほうがスムーズだったかもしれないが、私がネットを検索したときにはCaucasian Odysseyはひっかからなかった。

私が希望した10月3日から7日までの4泊5日のガイド付きのチェチェン旅行に対し、Caucasus Explorerが提示した価格は2390米国ドル(約25万円)。ちょっとした金額だが、ガイド、移動費、グロズヌイの五つ星ホテルでの宿泊費、各種入場料、それにKezenoyam湖とダゲスタンまでの険しい山道を越えるための運転手の費用を含んでいるから、決して高くはない。実際、チェチェン滞在中にこれ以外に支払ったのはDVDや地図を購入するためのおよそ1000円のみだった。

行きは9月30日大阪空港発10月1日モスクワ着、帰りは10月9日モスクワ発11日大阪空港着のカタール航空便を予約した。伊丹→羽田→ドーハ→モスクワと、ややこしく時間のかかる航路だが、これが一番安かった(全部ひっくるめて9万円)。モスクワからチェチェンのグロズヌイまではネット上でUTairの便を予約した。正確な料金は失念したが、往復で15000円弱だったように思う。

かくて9月30日の19時30分に伊丹の大阪空港を飛び立つ。ドーハでは8時間以上の待ち時間があったが、カタール航空提供の市内のホテルで休息することができた。ホテルから空港へ向かうミニバスの中でロシア人女性と少し話す。彼女もチェチェンへ行ったことがあり、「(あなたにも)きっと気に入るだろう」と言っていた。「日本には是非行ってみたい。どこか推薦する行き先があるか」と訊かれたが、答えようがない。6月下旬から9月は蒸し暑いので避けたほうがよい、4、5月それに10月がベスト、冬も悪くはないと、時節については助言できても、行き先となると、それぞれの関心や好み次第だから、何とも言えない。

ドーハ市内


ドーハからモスクワへの機内で隣席だったのはカタール航空で働いているキルギス人の男性。ドーハからキルギスまでは直行便がないので、モスクワ経由でビシュケクまで帰るところだという。シュロ(キルギス特有のソフトドリンク)やサウジ、アラブ首長国、エジプトなどによるカタールいじめの影響などについて話す。サウジなどのカタール航空機乗り入れボイコットはかなりの打撃になっているようだった。

東洋人風の客室乗務員が私に日本語で話しかけてきた。なぜ日本人だとわかるのだろう。しかもかなり流暢な日本語だ。日本人かと思ったが、台湾人だった。チェチェン行き、北朝鮮旅行のことなどを話す。彼女は北朝鮮には行っていないが、岩手まで出かけて冷麺を食べたとのことだった。

モスクワのドモジェドヴォ空港に着いたのは夜の8時半。アエロエキスプレスと地下鉄を乗り継いで、予約していたイズマイロボ・アルファ・ホテルにたどり着いたときにはすでに11時近くになっていた。アルファ・ホテルはベータ・ホテルやヴェガ(ベータ・ガンマ)・ホテルと並列されている巨大ホテルだ。これらのホテル群は1980年のモスクワ・オリンピック用に建てられたものらしい。1泊39米国ドル。ここに2泊することになる。

ホテルの近くにある総菜屋でサラダと肉料理、ライスを購入して遅めの夕食とする。サラダと肉はまずまずだったが、ライスはまずく、半分以上残した。

夜更けの晩餐

チェチェン行きは明後日なので、明日はゆっくりできる。チェチェンという特殊な行き先、それでなくても何が起こるかわからないロシアなので、行きと帰りの日程にそれぞれ1日ずつの余裕をもたせておいたのだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿