9月11日。
5時半にホテルをチェックアウトして、大連の空港へ向かう。バスの中で朝食として小さなあんパンとゆで卵2つ、ミネラルウォーターが配られた。
7時に北京行きの中国南方航空機に搭乗。7時半離陸。短い飛行時間だが、機内ではライス・バーガーが出た。赤飯と白飯の間に肉が挟まれている。はじめての味だが、これもなかなかいい。
北京空港に着いたのは9時ごろだっただろうか。搭乗を予定している北京発釜山行きのフライトは18時45分だ。さてどうするか。手っ取り早いところで、北京の繁華街である王府井に出かけよう。目的は、小吃街(スナック・ストリート)で屋台フードを試すこと。
王府井行きのリムジンバスもあるが、本数が少ないうえ、1時間近くかかる。エアポート・エクスプレス+地下鉄で行くことにした。値段もリムジンバスとそう変わらない。
王府井に着いてまず試みたのは、中国銀行で手持ちの中国元を韓国ウォンに両替すること。ウォンも日本でいくらか用意していたが、釜山で1泊するにはちょっと物足りない。
だが、中国銀行には韓国の通貨の持ち合わせがなかった。大韓航空が乗り入れている北京空港の第2ターミナルの両替所ならこんなこともないだろう。両替は後回しにした。
小吃街を往復してめぼしいスナックを探る。まず購入したのが焼き餃子。5個入っていて20元だった。中国では焼き餃子はめずらしい。次に豚の角煮を細かく刻んでバンに挟んだバーガーを食べる。こちらのほうは10元。どちらもおいしかった。
地下鉄+エアポート・エクスプレスで北京空港の第2ターミナルへ戻る。予想通り、第2ターミナルの両替所では元をウォンに交換できた。
18時45分発釜山行きの大韓航空機に搭乗する。ここまではよかった。しかし、いつまで経っても飛び立たない。19時を過ぎてから駐機したまま食事が配られる。長くなりそうだ。困った。夜遅く釜山に着いた場合、市内に出る公共交通がなくなるおそれがある。あとでわかったことだが、この遅延の原因は落雷だった。しかも20時半までに飛び立てなければ、夜中の3時まで待たざるをえないという。釜山の金海国際空港は23時から翌日の6時まで閉鎖されるためだ。
20時半のタイムリミットが過ぎる。乗客は飛行機を降り、再びロビーへ戻る。肘掛けが固定されている窮屈な椅子に寝転びながら、ここで3時まで待つ。途中、小さなあんパンとコーラ、ミネラルウォーターが配られた。
夜中の3時に再度搭乗し、飛行機は飛び立った。機内では昨日夜7時過ぎに食べたのと同じ食事が再度出された。
金海空港に着いたのは朝の6時半ごろ(韓国時間)。関空のフライトは13時だが、さすがに疲れており、釜山の街まで出かける気にはなれない。
といっても、せっかく立ち寄った釜山だ。何か韓国らしい思い出がほしい。ということで、お腹は空いていないが、出発ロビーのレストランでロースカツ定食を注文した。ミネラルウォーターと併せて10000ウォン(約1000円)。カツは韓国式の非常に薄い肉。いわゆるトンカスだ。
関空行きは定刻どおり13時に飛び立ち、ファンミーティングの旅は終了した。それにしても最初から最後まで、予定どおりにはいかない旅だった。関空から中部空港への切り替え、ホテルの変更、平壌観光の大幅な短縮、そして帰国便の遅延。
とりわけ応えたのが平壌滞在の1日短縮だ。10日観光で1日削られてもがっかりだが、2日観光のうちの1日のロスは旅行期間の半減に相当する。北朝鮮旅行では予定の変更は織り込み済みとはいえ、ここまでは想定していなかった。
もっともこのことでツアー主催者のJS Toursを責めるのは酷だろう。予定変更を知らされたのもおそらくlast minuteだっただろうし、朝鮮側のKITC(Korea International Travel Company)に交渉しても大枠をひっくり返せるものではない。細部の調整なしにオーバーキャパシティの訪問客を受け入れた、北朝鮮のより一段高いレベルの組織にこそ責任がある。そうしたずさんさのしわ寄せがもっとも力の弱い外国人観光客にくる(もっと力の弱いのはそうした外国人観光客に深夜まで付き合わされた現地のホテルやレストランのスタッフかもしれないが)。KITCもJS Toursもこのどうしようもない状況の中で最善の努力をした....と信じたい。
JS Toursに責めるべき点があるとすれば、当初のツアー募集で「モランボン楽団公演」、「平壌ラーメン店」、「玉流館」などを大々的に謳っていたことだ。これらのいずれも実現されなかった。北朝鮮観光の現実を考えれば、もっと慎重さがあるべきだった。定番観光スポットをほとんど逃してしまったこともあり、はじめての訪朝組からすれば失望が大きく、不満も残るだろう。
時間が短いうえ、50余名という大人数だったため、北朝鮮ガイドとほとんど話す機会がなかったのも残念。張ガイドと拉致問題について少し話したが、米朝会談についてふれる時間はなかった。もちろんガイドから聞けるのは公式見解もしくはその多少のバリエーションだが、米朝関係については公式見解すらはっきりとしていなかったので、ぜひ聞きたいところだった。
余談を2つばかり。
パスポートに丹東入国のスタンプが押されたこともあり、ツアー同行者の多くが帰国時の税関で北朝鮮からの土産物を没収されるのではないかとおそれていた。私のパスポートは入国・出国のスタンプが数多く押されており、どこにどのスタンプがあるか自分でもよくわからない。あまり心配もしていなかったが、中部国際空港の税関審査ではパスポートを開けることすらなく、簡単に通過できた。
9月9日にマスゲームを見た帰りのバスの中で全員にUSBメモリが配られた。マスゲームを紹介する動画が入っているらしい。帰国後、このUSBの内容を見ようとしたが、PCでもスマホでも読み込むことができなかった。
5時半にホテルをチェックアウトして、大連の空港へ向かう。バスの中で朝食として小さなあんパンとゆで卵2つ、ミネラルウォーターが配られた。
7時に北京行きの中国南方航空機に搭乗。7時半離陸。短い飛行時間だが、機内ではライス・バーガーが出た。赤飯と白飯の間に肉が挟まれている。はじめての味だが、これもなかなかいい。
北京空港に着いたのは9時ごろだっただろうか。搭乗を予定している北京発釜山行きのフライトは18時45分だ。さてどうするか。手っ取り早いところで、北京の繁華街である王府井に出かけよう。目的は、小吃街(スナック・ストリート)で屋台フードを試すこと。
王府井行きのリムジンバスもあるが、本数が少ないうえ、1時間近くかかる。エアポート・エクスプレス+地下鉄で行くことにした。値段もリムジンバスとそう変わらない。
王府井
王府井に着いてまず試みたのは、中国銀行で手持ちの中国元を韓国ウォンに両替すること。ウォンも日本でいくらか用意していたが、釜山で1泊するにはちょっと物足りない。
だが、中国銀行には韓国の通貨の持ち合わせがなかった。大韓航空が乗り入れている北京空港の第2ターミナルの両替所ならこんなこともないだろう。両替は後回しにした。
小吃街を往復してめぼしいスナックを探る。まず購入したのが焼き餃子。5個入っていて20元だった。中国では焼き餃子はめずらしい。次に豚の角煮を細かく刻んでバンに挟んだバーガーを食べる。こちらのほうは10元。どちらもおいしかった。
焼き餃子
地下鉄+エアポート・エクスプレスで北京空港の第2ターミナルへ戻る。予想通り、第2ターミナルの両替所では元をウォンに交換できた。
18時45分発釜山行きの大韓航空機に搭乗する。ここまではよかった。しかし、いつまで経っても飛び立たない。19時を過ぎてから駐機したまま食事が配られる。長くなりそうだ。困った。夜遅く釜山に着いた場合、市内に出る公共交通がなくなるおそれがある。あとでわかったことだが、この遅延の原因は落雷だった。しかも20時半までに飛び立てなければ、夜中の3時まで待たざるをえないという。釜山の金海国際空港は23時から翌日の6時まで閉鎖されるためだ。
20時半のタイムリミットが過ぎる。乗客は飛行機を降り、再びロビーへ戻る。肘掛けが固定されている窮屈な椅子に寝転びながら、ここで3時まで待つ。途中、小さなあんパンとコーラ、ミネラルウォーターが配られた。
夜中の3時に再度搭乗し、飛行機は飛び立った。機内では昨日夜7時過ぎに食べたのと同じ食事が再度出された。
金海空港に着いたのは朝の6時半ごろ(韓国時間)。関空のフライトは13時だが、さすがに疲れており、釜山の街まで出かける気にはなれない。
といっても、せっかく立ち寄った釜山だ。何か韓国らしい思い出がほしい。ということで、お腹は空いていないが、出発ロビーのレストランでロースカツ定食を注文した。ミネラルウォーターと併せて10000ウォン(約1000円)。カツは韓国式の非常に薄い肉。いわゆるトンカスだ。
ロースカツ定食
関空行きは定刻どおり13時に飛び立ち、ファンミーティングの旅は終了した。それにしても最初から最後まで、予定どおりにはいかない旅だった。関空から中部空港への切り替え、ホテルの変更、平壌観光の大幅な短縮、そして帰国便の遅延。
とりわけ応えたのが平壌滞在の1日短縮だ。10日観光で1日削られてもがっかりだが、2日観光のうちの1日のロスは旅行期間の半減に相当する。北朝鮮旅行では予定の変更は織り込み済みとはいえ、ここまでは想定していなかった。
もっともこのことでツアー主催者のJS Toursを責めるのは酷だろう。予定変更を知らされたのもおそらくlast minuteだっただろうし、朝鮮側のKITC(Korea International Travel Company)に交渉しても大枠をひっくり返せるものではない。細部の調整なしにオーバーキャパシティの訪問客を受け入れた、北朝鮮のより一段高いレベルの組織にこそ責任がある。そうしたずさんさのしわ寄せがもっとも力の弱い外国人観光客にくる(もっと力の弱いのはそうした外国人観光客に深夜まで付き合わされた現地のホテルやレストランのスタッフかもしれないが)。KITCもJS Toursもこのどうしようもない状況の中で最善の努力をした....と信じたい。
JS Toursに責めるべき点があるとすれば、当初のツアー募集で「モランボン楽団公演」、「平壌ラーメン店」、「玉流館」などを大々的に謳っていたことだ。これらのいずれも実現されなかった。北朝鮮観光の現実を考えれば、もっと慎重さがあるべきだった。定番観光スポットをほとんど逃してしまったこともあり、はじめての訪朝組からすれば失望が大きく、不満も残るだろう。
時間が短いうえ、50余名という大人数だったため、北朝鮮ガイドとほとんど話す機会がなかったのも残念。張ガイドと拉致問題について少し話したが、米朝会談についてふれる時間はなかった。もちろんガイドから聞けるのは公式見解もしくはその多少のバリエーションだが、米朝関係については公式見解すらはっきりとしていなかったので、ぜひ聞きたいところだった。
余談を2つばかり。
パスポートに丹東入国のスタンプが押されたこともあり、ツアー同行者の多くが帰国時の税関で北朝鮮からの土産物を没収されるのではないかとおそれていた。私のパスポートは入国・出国のスタンプが数多く押されており、どこにどのスタンプがあるか自分でもよくわからない。あまり心配もしていなかったが、中部国際空港の税関審査ではパスポートを開けることすらなく、簡単に通過できた。
9月9日にマスゲームを見た帰りのバスの中で全員にUSBメモリが配られた。マスゲームを紹介する動画が入っているらしい。帰国後、このUSBの内容を見ようとしたが、PCでもスマホでも読み込むことができなかった。
読み込めなかったUSBメモリ
5月に訪朝した際、すでに今回のファンミーティングの開催も決まっていたので高麗ホテルのロビーに日本語ガイド数人が集まっているところで内容について少し話しました。50人以上集まっているのもすでに承知していて多すぎるのでバス2台になる(これは予定通り)、「たかはし」は小さい店なのでそんなに入れないとのことだったので平壌ラーメンはなしだな、とこの時から承知していたのですがよくよく考えると無理のあるスケジューリングでしたね。交流会は自分は期待していたのですが一番ピークの時期にガイドを集めて交流会というのも迷惑な話で、閑散期でないと実現できないと思います。初めての訪朝の時は「日本人全然こないから日本語部は暇なんだよな〜」とガイドがぼやくほどだったのですが。
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