12月24日。
昨夜の残りのパンやツナ缶、フルーツで朝食を済ませ、10時過ぎにホテルを出る。
昨晩Uberの運転手が「ここには足を踏み入れないほうがよい」と言っていたエリアに行くためだ。
10分ほど歩き、昨晩運転手が指し示したと思われる場所まで行く。ジェッダの他の地域同様人通りは少ない。何の変哲もない風景だ。豊かではないが、特別貧しいという感じもしない。古びた建物、崩壊しかかった壁なども見られるが、このエリアに特有のことではない。これがジェッダの貧しさの実態なのかもしれないし、私の勘違いで目当ての場所に到達できなかったのかもしれない。
気を取り直して、旧市街(Balad地区)に向きを変える。Trident Hotelを選んだのは、旧市街まで比較的近いからだ。20分も歩けばお馴染みの町並みが見えてくる。あてもなくぶらぶらし、写真や動画を撮る。
時刻はすでに1時を過ぎている。昼食をとるために、Uberで和食レストランのSakuraに向かう。サウジの和食を1度は試したいと思っていた。SakuraはTripadviserによるとジェッダの和食レストラン22店中トップにランクされている。ジェッタの全レストラン500余店の中でも4位だ。おそらく値がはるだろうが、たまには贅沢もいいだろう。
店内に案内してくれたのは肌の黒い美人。「どこの出身か」と聞くと、「サウジ」との答えだった。カウンター席には日本人の中年女性客がいて、日本人の板前と話している。テーブル席には2組の客。
フィリピン人のウエイターが注文を聞きにやってくる。メニューにはAからDまで4種類の弁当が載っている。「Bento B」とセブンアップを注文する。
ミントの入った緑色の飲み物、エビの前菜、みそ汁に続いて弁当が運ばれてきた。刺身、天ぷら、鶏の照り焼き、ツナサラダ、そば。まずまずのおいしさだった。腹もいっぱいになる。
とっくに2時を過ぎたころ、5、6人のグループ客が入ってくる。そこそこはやっている店とみた。
質量ともに満足できる内容だったが、勘定は139リアル。チップと併せて150リヤル(4500円)を払った。そう何回も来るところではない。
SakuraはCorniche(海岸通り)の南端に位置している。ちょうどよい。紅海を見ながら食後の散歩と決め込む。
さっそく男性2人組につかまる。言葉が通じないまでも何とか「交流」していると。年配の男性とその息子2人が参入してくる。スーダン人で、いずれも流暢な英語をしゃべる。父親は米国に住んでいたことがあり、息子のひとりは英国のブライトン在住で妻は英国人とのこと。
「おまえはモスレムか」と尋ねられる。サウジに限らずイスラムの国ではよくあることだ。「仏教徒だ」と答えておく。「atheist(無神論者)」と答えると角が立つし、「agnostic(不可知論者)」と答えるとめんどうな説明が必要になる。論議に深入りしたくないときには「仏教徒」と答えるのが無難だ。私の家はお寺の檀家だし、葬儀や法事は仏教形式でやっているので、100%嘘というわけでもない。
Cornicheはジェッダ市民のかっこうの憩いの場となっている。家族連れも多い。人間だけでなく、猫の憩いの場でもある。サウジではどこでも見かける猫だが、ここにはとりわけ多い。
ホテルまではタクシーで帰った。タクシーもUberも値段はそう変わらない。ただし、タクシーの場合、乗車時にメーターを使うようにと指示する必要がある。
昼食が豪勢だったので、夕食はフルーツなどのあり合わせのもので済ませた。
ここでやっと帰国日を勘違いしていることに気が付いた。帰国便のフライト時間をチェックするためにEチケットの控えを見ると、なんと帰国便は26日の午前2時40分ではなく、28日の午前2時40分ではないか。明日が実質的にサウジ最後の日だと思っていたが、まだ2日間の余裕があった。この2日間をどう過ごすか。
残りをすべてジェッダで過ごすのは能がない。といって手軽に行けそうな場所もない。こんなことだったら、アブハにもっと長く滞在してイエメンとの国境あたりまで足をのばしておけばよかった。
2日間で行けそうなところといえば首都のリヤドか。明日リヤドに飛び、2泊して27日にジェッダに戻ってくるというのはどうだろう。FlynasのWebサイトで調べると、リヤドとジェッタの間には1日に何便もの飛行機が飛んでいる。値段もそう高くはない。往復で16000円くらいだ。
というわけでジェッダ・リヤド間の往復航空券を購入する手続きに入った。あとひとつクリックすれば購入完了というところまできて、ふと考える。こんなにばたばた動いて、疲れるだけではないだろうか。新しい街を訪れても、慣れるまでに2日はかかる。このままジェッタにとどまるのが得策ではないか。持ち前の怠惰な精神が勝ったのだ。
あと2日ジェッタにとどまるとすれば、宿をどうするか。Trident Hotelで延泊するのが一番楽だ。しかしチェックイン時の不愉快な体験がまだ棘として心に刺さっている。そのうえ1泊250リアルは高すぎる。
数日前に見つけた旧市街内の2軒のホテルのいずれかなら100リヤル程度で泊まれる。しかし、快適さもさることながら、英語が通じるかどうかで一抹の不安があった。泊まるだけでなら、英語が通じる通じないは大きな問題ではないが、なにぶんにもここはサウジアラビア。観光情報が少ないから、ホテルの受付に何かを尋ねる機会が多い。英語が通じないと不便だ。
結局Bookingo.comで探し、残り2日をDown Town Jeddahで泊まることにした。今回は予約を入れた。決め手となったのは2つ。朝食付きで2泊400リアル(12000円)という値段がひとつ。もうひとつは旧市街まで徒歩で20分以内という立地。Trident Hotelからも歩いて10分ほどだ。
Traident Hotelのチェックアウトは午後4時だから、明日はあわてる必要もない。日程を2日間勘違いをするというへまをやってしまったが、気が付いたら帰国日を過ぎていたという失敗よりはましだろう。
昨夜の残りのパンやツナ缶、フルーツで朝食を済ませ、10時過ぎにホテルを出る。
昨晩Uberの運転手が「ここには足を踏み入れないほうがよい」と言っていたエリアに行くためだ。
10分ほど歩き、昨晩運転手が指し示したと思われる場所まで行く。ジェッダの他の地域同様人通りは少ない。何の変哲もない風景だ。豊かではないが、特別貧しいという感じもしない。古びた建物、崩壊しかかった壁なども見られるが、このエリアに特有のことではない。これがジェッダの貧しさの実態なのかもしれないし、私の勘違いで目当ての場所に到達できなかったのかもしれない。
これが貧しいエリア?
気を取り直して、旧市街(Balad地区)に向きを変える。Trident Hotelを選んだのは、旧市街まで比較的近いからだ。20分も歩けばお馴染みの町並みが見えてくる。あてもなくぶらぶらし、写真や動画を撮る。
旧市街
時刻はすでに1時を過ぎている。昼食をとるために、Uberで和食レストランのSakuraに向かう。サウジの和食を1度は試したいと思っていた。SakuraはTripadviserによるとジェッダの和食レストラン22店中トップにランクされている。ジェッタの全レストラン500余店の中でも4位だ。おそらく値がはるだろうが、たまには贅沢もいいだろう。
店内に案内してくれたのは肌の黒い美人。「どこの出身か」と聞くと、「サウジ」との答えだった。カウンター席には日本人の中年女性客がいて、日本人の板前と話している。テーブル席には2組の客。
フィリピン人のウエイターが注文を聞きにやってくる。メニューにはAからDまで4種類の弁当が載っている。「Bento B」とセブンアップを注文する。
ミントの入った緑色の飲み物、エビの前菜、みそ汁に続いて弁当が運ばれてきた。刺身、天ぷら、鶏の照り焼き、ツナサラダ、そば。まずまずのおいしさだった。腹もいっぱいになる。
Bento B
とっくに2時を過ぎたころ、5、6人のグループ客が入ってくる。そこそこはやっている店とみた。
質量ともに満足できる内容だったが、勘定は139リアル。チップと併せて150リヤル(4500円)を払った。そう何回も来るところではない。
SakuraはCorniche(海岸通り)の南端に位置している。ちょうどよい。紅海を見ながら食後の散歩と決め込む。
Corniche(その1)
Corniche(その2)
さっそく男性2人組につかまる。言葉が通じないまでも何とか「交流」していると。年配の男性とその息子2人が参入してくる。スーダン人で、いずれも流暢な英語をしゃべる。父親は米国に住んでいたことがあり、息子のひとりは英国のブライトン在住で妻は英国人とのこと。
「おまえはモスレムか」と尋ねられる。サウジに限らずイスラムの国ではよくあることだ。「仏教徒だ」と答えておく。「atheist(無神論者)」と答えると角が立つし、「agnostic(不可知論者)」と答えるとめんどうな説明が必要になる。論議に深入りしたくないときには「仏教徒」と答えるのが無難だ。私の家はお寺の檀家だし、葬儀や法事は仏教形式でやっているので、100%嘘というわけでもない。
Cornicheはジェッダ市民のかっこうの憩いの場となっている。家族連れも多い。人間だけでなく、猫の憩いの場でもある。サウジではどこでも見かける猫だが、ここにはとりわけ多い。
猫たち
ホテルまではタクシーで帰った。タクシーもUberも値段はそう変わらない。ただし、タクシーの場合、乗車時にメーターを使うようにと指示する必要がある。
昼食が豪勢だったので、夕食はフルーツなどのあり合わせのもので済ませた。
ここでやっと帰国日を勘違いしていることに気が付いた。帰国便のフライト時間をチェックするためにEチケットの控えを見ると、なんと帰国便は26日の午前2時40分ではなく、28日の午前2時40分ではないか。明日が実質的にサウジ最後の日だと思っていたが、まだ2日間の余裕があった。この2日間をどう過ごすか。
残りをすべてジェッダで過ごすのは能がない。といって手軽に行けそうな場所もない。こんなことだったら、アブハにもっと長く滞在してイエメンとの国境あたりまで足をのばしておけばよかった。
2日間で行けそうなところといえば首都のリヤドか。明日リヤドに飛び、2泊して27日にジェッダに戻ってくるというのはどうだろう。FlynasのWebサイトで調べると、リヤドとジェッタの間には1日に何便もの飛行機が飛んでいる。値段もそう高くはない。往復で16000円くらいだ。
というわけでジェッダ・リヤド間の往復航空券を購入する手続きに入った。あとひとつクリックすれば購入完了というところまできて、ふと考える。こんなにばたばた動いて、疲れるだけではないだろうか。新しい街を訪れても、慣れるまでに2日はかかる。このままジェッタにとどまるのが得策ではないか。持ち前の怠惰な精神が勝ったのだ。
あと2日ジェッタにとどまるとすれば、宿をどうするか。Trident Hotelで延泊するのが一番楽だ。しかしチェックイン時の不愉快な体験がまだ棘として心に刺さっている。そのうえ1泊250リアルは高すぎる。
数日前に見つけた旧市街内の2軒のホテルのいずれかなら100リヤル程度で泊まれる。しかし、快適さもさることながら、英語が通じるかどうかで一抹の不安があった。泊まるだけでなら、英語が通じる通じないは大きな問題ではないが、なにぶんにもここはサウジアラビア。観光情報が少ないから、ホテルの受付に何かを尋ねる機会が多い。英語が通じないと不便だ。
結局Bookingo.comで探し、残り2日をDown Town Jeddahで泊まることにした。今回は予約を入れた。決め手となったのは2つ。朝食付きで2泊400リアル(12000円)という値段がひとつ。もうひとつは旧市街まで徒歩で20分以内という立地。Trident Hotelからも歩いて10分ほどだ。
Traident Hotelのチェックアウトは午後4時だから、明日はあわてる必要もない。日程を2日間勘違いをするというへまをやってしまったが、気が付いたら帰国日を過ぎていたという失敗よりはましだろう。
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