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2020年1月9日木曜日

サウジアラビア2019 四日目(アブハへ)

12月21日。

アブハ(Abha)行きのバスは11時ちょうどに出発した。席は3分の2くらい埋まっている。ここでも外国人は私ひとりのようだ。

車窓からはあまり変わりばえのしない景色が続く。サービスエリアで30分ほどの休憩。食堂もあったが、どれくらい長い休憩なのかわからなかったこともあり、菓子パンと飲み物を売店で購入して昼食とした。

このバスでアブハへ

途中の風景

アブハのSapticoバスステーションに到着したのは夜の8時過ぎ。もちろん外は真っ暗だ。宿はアブハの街中にあるAbha Hotelを考えていた。いつ気が変わるかわからないので、予約はしていない。バスステーションの入口では数人のタクシー運転手が客引きをしている(うちひとりは片言の日本語をしゃべった)。客引きをしているタクシーにはあまりいい経験がないので、Uberを呼ぶことにした。

Uberの車は5分もたたずにやってきた。しかし、車に乗り込むと、どうも運転手のUberアプリが不調なようだ。運転手は英語をまったく解さない。こちらが日本人であることは理解したようだ。スマホのグーグル翻訳でやり取りする。「別の車を手配してくれ」と言いたいらしいことがなんとかわかった。

車を降りて、再度Uberアプリで別の運転手を呼び出す。5分足らずでやってきた車のドアを開けると、「How are you?」と英語の挨拶で迎えられる。「おっ、英語が通じるのか」と思わず笑ってしまった。

運転手の名前はS。27歳。彼の本職はなんとF15戦闘機のパイロットであり、英語ができるのもそのためだ。パイロットは自由時間が多いため、Uberの運転手をやっているらしい。使っている車は現代(ヒュンデ)のジェネシスであり、お金に不自由しているようには見えない。

日本のアニメのファンらしい。スマホにいろいろなアニメを保存している。私が覚えているかぎりでは、「名探偵コナン」や「アルプスの少女ハイジ」などがあった。一時は日本を勉強しようと思ったこともあったとか。

「明日は暇だから車でアブハを案内しよう。もちろんお金はいらない」と提案してくれる。ジェット戦闘機パイロットによるアブハ案内。検討に値する提案だ。

バスステーションはアブハの街からかなり離れており、Abha Hotelまで30分近くかかった。Sはホテルの中まで付いてきて、通訳してくれる。おそらく通訳なしでも大丈夫だっただろうが、その好意がありがたい。

1泊200リヤル(6000円)の部屋に2泊することにした。Booking.comでは1泊250リヤルだった。予約なしで飛びこむことの利点のひとつは値段だ。Sからメールアドレスと電話番号を教えてもらい、明日私から連絡することにした。

Abha Hotelの室内

チェックインをすませて部屋に入ったときには9時半になっていた。今日1日まともに食事をしていないから、腹がすいている。ホテルの6階にあるレストランに行ったものの、すでに食事の時間は終わっており、コーヒーを飲んでいる数人の客がいるだけだった。インド人の従業員が私を窓際まで連れて行き、眼下のストリートを指さして「あそこにイエメン・レストランがある」と教えてくれる。

10時近い時間にもかかわらず、街はまだフルに活動していた。夜でも明るい通りを歩いていると、サウジの伝統的な服を着た50歳くらいの男性が英語で話しかけてくる。

「中国から来たのか?」
「いや、日本だ。」
「サウジへようこそ。私はこういう者だ。」と名刺を差し出す。名刺には「XXX Investment Group」(XXX投資グループ)とある。
「明日アブハを案内しよう。朝は忙しいが、午後なら時間がある。ここに電話してくれ。」

Uberの運転手に次ぎ、2番目のアブハ案内のお誘いだ。「明日はすでに先約があるので」と言いながらも、名刺を受け取っておく。

インド人が示したイエメン・レストランかどうかはわからないが、ちょっと大きめのレストランがあったので入る。パキスタン料理の店だった。写真のメニューを見てチキンライスを注文した。確か15リアル(450円)。なにぶんにも量が多い。日本基準からすると2人分、ひょっとすると3人分くらいの量がある。空腹だったにもかかわらず、少し残した。

チキンライス

食事をしていると、ニカブとアバヤを着用した(おそらく初老の)女性が私のテーブルに近づいてきた。物乞いだ。ジェッダでも見かけたし、明日以降アブハで何回か遭遇することになる。すれ違いざまに12、3歳の女の子が手をさしのべてきたこともあった。サウジ人かイエメン人かはわからない。エチオピア、エジプト、ソマリア、スーダンなどアフリカから来ている可能性もある。

宿に戻る。明日はSの世話になるかどうか、決めかねるまま眠りについた。

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