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2023年5月19日金曜日

イラン2023 テヘラン(4月18~22日)その2

 7月20日。22日早朝のシーラーズへのフライトの予行練習としてメフラーバード空港まで行ってみた。メフラーバードは主として国内線が発着する空港で、イマーム・ホメイニイ国際空港とは異なり、地下鉄でアクセスできる。

地下鉄のハサン・アバド駅まで行き、窓口で切符を求める。だが、窓口の女性は切符を売ってくれず、英語をしゃべる男性の職員を呼んでくる。男性職員によると、テヘランの地下鉄の切符はすべてカードで購入する決まりになっているとのこと。そう言いながらも、ハサン・アバド駅からメフラーバード空港ターミナル2駅までの行き方を紙に書いて丁寧に説明してくれる。2回の乗り換えが必要になるとのことだ。しかし肝心の切符がない。「チケットは...」と言うと、「あなたはゲストだから、チケットは必要ない」との返事。「銀行でカードを作成すればいいだろう」というヒントとともに。

テヘランの地下鉄


ただ乗りで無事メフラーバード空港までたどり着き、明日のシーラーズ行きのフライトが飛び立つターミナル2を確認してから、カード作成のために空港前の銀行に入るが、ろくに対応してくれず、すべてに「ノー」の返事。

その近くにある小さな窓口(2人の男性がいるだけ)に行くと、英語で丁寧に対応してくれた。「イランで使えるデビットカードをつくってほしい」と言う私に対し、「デビットカードをつくるには登録などのややこしい手続きが必要になる。地下鉄に乗るためだったら、簡単なギフトカードをつくったらどうか」と勧めてくれる。勧めにしたがって、100万リアルのギフトカードを作成した。100万リアルはその日のレートにもよるがおよそ2~3ドルだろう。イラン滞在中、このギフトカードで10回くらい地下鉄に乗車したが、リミットにまでは達しなかった。

窓口の男性は5分ほど離れている地下鉄駅まで私に同行し、カードでの切符の買い方を教えてくれた。切符販売のマシンはすべてペルシャ語で表示されているから、この案内がなかったら、もう一度誰かの助けが必要になっただろう。

当初のテヘラン滞在の4日間、イマーム・ホメイニイ広場をうろつくだけで、観光はほとんどしなかった。ホテルから歩いてバザールまで出かけ、動画を撮ったのくらいか。帰国前にもう一度テヘランに戻ってくるから、観光はそのときでいいだろう。バザールで私に英語で話しかけてきた男は、「ダルビッシュ有の父親を知っている。父親もこのバザールで店を出していた」と言っていた。前歯が数本欠けているこの男の言うことの真偽のほどはわからない。

バザール


私がイランを訪れたのは4月18日。4月20日までの2日間はラマダンだった。しかし、テヘランの街中でラマダンの影響を感じることはほとんどなかった。昼間の街角でパンをかじっている男も見かけた。オープンしているレストランも多かった。ギフトカードを作ってくれた男性も「私はあまり宗教的ではないから、ラマダンは守っていない」と語っていた。

レストランが開いているにもかかわらず、また20日にはラマダンがあけたにもかかわらず、ちゃんとしたイラン料理は口にしなかった。ホテルの朝食で腹一杯になったこともあり、昼食と夕食はファーストフードの類いで済ませてしまった。「ファーストフードの類い」と書いたが、あなどるなかれ、そのボリュームは半端なく大きい。夕食に購入した100円ちょっとのサンドイッチを食べきれず、翌日の昼食や夕食でやっと片付けたこともある。

Ferdowsi Grand Hotelの朝食

ソーセージのサンドイッチ(半分食べたところ)

イマーム・ホメイニイ広場の近くには賑やかな屋台通りがある。食指をそそる各種の料理を提供しているが、これも一度しか利用できなかった。

ホメイニイ広場近くの屋台街

私がイランを訪れる半年ほど前には、女性のヒジャブ(スカーフ)着用を巡って大規模な抗議運動が各地で展開されていた。この運動は弾圧され、すでに影も形もなくなっていたが、テヘランではヒジャブを着用していない女性をちらほら見かけた。10%まではいかないが、数パーセントの女性(特に若い女性)は髪を露出していた。道徳警察(Moralty Police)による規制はすでに空洞化しているように見えた。

経済の状態に対する不満も一度ならず耳にした。ホテルで私を助けてくれたコンシェルジュの女性も「月給は100ドルほどなのに、月々の出費はこれを上回る」「石油で得た利益は国民にはほとんど還元されない」と不満を口にしていた。

宗教にそれほど熱心ではなく、YouTubeやFacebook、Instagramなどで世界の情報に接している若い世代が増えるにつれ、イランの今後の変容は不可避であるように感じた。

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