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2023年5月28日日曜日

イラン2023 ヤズド(その2)

 4月27日。

Yazdan Hostelをチェックアウトし、今日泊まるFarhang Hotelまで20分の道を歩く。

Farhang Hotel


沈黙の塔(Tower of Silence)まで連れて行ってくれるガイドとはFarhang Hotelの前で10時に落ち合うことにしていた。

ガイドの名前はムハマッド。彼の車で沈黙の塔へ向かう。沈黙の塔とはゾロアスター教徒の遺体を葬る鳥葬(風葬)の場として使われていた小高い丘の上の塔のことだ。鳥葬は1930年代に禁止され、今は墓場としての機能を失っている。

30分余りで沈黙の塔に着く。広大な赤土の上に塔が見える。訪問者もちらほらいるが、平日ということもあり、数はそう多くない。

沈黙の塔


丘の上の塔へ登る。ムハマッドは下で待っているだけ。ガイドというより「英語をしゃべる運転手」と言ったほうが適切だろう。もっとも私にとってはそのほうが気楽ではある。

丘の上からはヤズドを見渡せる。塔の中央には直径1.5mほどの丸い穴が空いている。鳥葬のあとの遺骨を入れる穴だたったらしい。

遺骨を入れる穴

沈黙の塔に続き、ムハマッドの提案を受け、ドウラト・アーバード庭園を訪れた。18世紀中葉につくられたこの庭園はバードギール(風採り塔)という高い塔で有名だ。

バードギール

半日観光はこれで終わりとし、最後にバスターミナルに立ち寄ってもらった。明日のエスファハーン行きのバスのチケットを購入するためだ。テヘランの地下鉄と同様、バスのチケットはマシンから購入するようになっている。支払いはカードのみだ。マシンの表記もペルシャ語だけ。ムハマッドのカードで明日11時のエスファハーン行きチケットを購入した。ムハマッドがいなければかなり購入に苦労していたことだろう。

ムハマッドによると、「イランはそもそも安全な国だが、ヤズドはそのイランの中でももっとも安全な町だ」とのこと。ヒジャブ(スカーフ)について尋ねてみた。「着用するかどうかは個人の自由ではないか」と言う私に対し、ムハマッドは反論する。「イランはイスラムの国だ。だから女性はヒジャブを着用すべきだ。どこの国でも守るべき一定の規範がある。たとえばいくら自由な西側の国でも裸で通りを歩くことはできないだろう。それと同じだ。」

日本でモロッコ人の男性から同じ理屈を聞いたことがある。だがヒジャブと衣服一般を同列に論ずるのには無理がある。ヒジャブを着用したくない女性は多いだろうが、裸で歩きたいという女性(あるいは男性)はほぼ皆無だろう。

ムハマッドにいくら支払ったのか覚えていない。安くはないが、特別の高い額でもなかったように思う。ムハマッドは年のころ30代半ば。彼のような保守的な人間もいることを目の当たりにしたのは貴重だった。

ホテルで一休みしてから、再度外へ出る。目指したのバザール。だがバザールは閑散としており、テヘランやシラーズのバザールのような賑わいはなかった。

あてどなく歩いていると、伝統的な構えのレストランを見つけた。そういえば昼食をまだ食べていなかった。時刻は5時近い。レストランに入ってみる。歓迎はされたが、英語はまったく通じない。時刻が時刻だけに、客は私ひとり。なんとか200トマン(約4ドル)という値段だけ確かめ、中庭の座に着く。少し雨が降ってきたので、屋内に移動。

レストランの屋内の席

出てきたのはケバブとライス。イランの典型的な料理だ。紅茶はもちろん、食後にはお菓子も出てきた。

ケバブとコーラ

値段は最初に確認したとおり200トマンで、まずは満足。

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