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2016年5月6日金曜日

中国貴州省2016 三日目(三江から従江、榕江へ)

4月20日。

ホテルで朝食を済ませ、バスで三江トン族の村に行く。当初の予定では昨夕に訪れることになっていた場所だ。トン族に特有の風雨橋や鼓楼、水車を見ながら集落から集落へと移動する。老婆が手芸の土産物を売っている。老婆の背中は大きく曲がっている。昔の日本の農村にもこのように腰や背中が曲がった老人が少なくなかった。若い頃に無理な姿勢で過酷な農作業をしていたせいだろうか。

風雨橋

土産物を売る老婆

空は曇っているが、なんとか持ちそうだ。ある集落(馬安村)に着くとトン族の衣装の女性たちが我々を歌で迎えてくれる。我々ツアーの2グループもそれぞれ日本の歌で返す(ここに来る途中にバスの中で練習した歌だ)。広場には数多くのテーブルが用意され、家庭料理がずらりと並べられている。こうしたもてなしを「百家宴」と呼ぶらしい。テーブルからテーブルへと移動しながら、いろいろな料理を試す。ちょっと正体不明な料理もあるが、どれもおいしい。女性たちが酒を持って客の間を回る。私は何杯もの酒を飲まされた。トン族の地酒だろうが、私の舌と喉では判別がつかない。

酒を持って回る女性たち

やがて舞台上で女性たちのパフォーマンスが始まる。歌と芦笙の演奏。どちらもかなりの水準だ。演奏が終わると、広場で我々を交えて大きな輪になり、踊りが始まった。途中、中腰で踊る場面もあった。中高年の我々にはちょっとした試練だ。

芦笙の演奏

昼過ぎ、三江トン族の村をあとにして、いよいよ貴州省に入る。貴州省で最初の訪問先は従江県の芭沙村だ。この村の住人は一応ミャオ族に分類されているが、革家人という独自の少数民族で、衣装や習俗も一般のミャオ族とは異なる。弁髪をしていること、狩猟用の鉄砲の所持を許されていることに特徴がある。この村の名前は2年前から知っていた。日常生活の中でも民族衣装がふんだんに見られるということで一度は訪れたいと思っていたが、凱里からも桂林からも遠く、単独で来るのはそう容易でない。

芦笙の演奏と空に向けた鉄砲の発射で迎えられた我々は、少し村を散策したあと、中国人の観光客と一緒に広場で村の男女のパフォーマンスを鑑賞する。鎌で頭髪を剃るパフォーマンスも披露された。弁髪は幼い男の子たちの中にも見られた。パフォーマンスはそれほど感心しなかったが、村の様子は風情があった。いつかひとりで来て、ゆっくりと散策したいものだ。

芭沙村の男性

女性

子供たち

夕方6時ごろに芭沙村を離れ、今日の宿泊先である榕江のホテルに向かう。ホテルに着いたのは8時ごろだった。食事のあと榕江ナンバーワンというふれこみのホテルの部屋に入る。立派な内装だが、バスタブはなく、シャワーだった。

トン族の村や芭沙村で歓迎のパフォーマンスを見られたのはグループツアーならではのことだ。ひとりでぽつっと来ても、誰も歌ってはくれないし、踊ってもくれない。百家宴などは問題外だ。だが、パフォーマンスは所詮は観光客用、ひとりで来たときに見る村の様子こそが本来の少数民族の姿だと言うこともできる。グループツアーも個人旅行もそれぞれ長もあれば短もある。

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