4月14日
下痢はまだ治っていない。せっかくの朝食もコーヒーとパンだけで済ます。時間を勘違いし(スマホの現地時間表示が間違っていたことが原因)、約束の9時15分より1時間早く集合場所に着いた。昨日の客引きの女性がいたので、「お腹の調子が悪いから、今日のツアーはキャンセルして、明日にしたい」と伝えたが、キャンセルするためには医師の証明が必要という。下痢といっても、それほどひどい症状ではないので、思い切って予定どおり今日参加することにした。翌日にも症状は改善どころかより悪くなっていたから、結果的にはこの選択は正しかった。
総勢12名のツアー客を中年男性のガイドが率いる。ガイドには「下痢ぎみだから、トイレがあったら教えてくれ」と伝えておいた。ほとんどがメキシコ人のツアー客のなか、ニュージーランドから来た高齢の女性2人も混じっていた。英語の説明が必要なのが私だけではないことにほっとする。
マイクロバスで30分(時間は確かでない)ほどかけ、最初の訪問地であるチャムラ村に到着する。日曜ということもあり、教会の前の広場には市が開かれ、おおぜいの人が集まっていた。興味深い風景だが、ガイドからは「写真や動画の撮影は控えるように」と釘をさされていた。特に教会の中での撮影は絶対に不可とのこと。教会は一応カソリックらしいが、これまで見たどの教会とも異なる。失礼を顧みずに言えば、「異様」ともいうべき光景だった。広い教会の内部では、乾燥した草の上に50組以上の家族がそれぞれに輪を作って座り、床に立てた無数の蝋燭がそれを照らし出す。動画に撮れなかったのが残念だ。
教会
ツアー客のひとり、チワワ州出身で現在は米国のテキサス州に住む女性と少し話す。米国とメキシコの二重国籍者である彼女は英語も堪能だ。チワワはメキシコ最大の州で、林檎の産地だとか。
テキサス在住のメキシコ人女性とツーショット
ツアーは続いてシナカンタン村へ向かう。これは先住民の織物の村だ。が、ガイドの説明は悲しいものだった。「手間暇をかけてつくりあげていくこうした伝統的な織物が大量生産の時代に生き残れる可能性は低い。このなりわいもやがては消えていくだろう。」
織物の実演
工房に入って織物の実演を見学。陳列されている織物を購入することも可能だ。地元の酒の試飲やタコスの試食などもあり、ツアーは終了、2時過ぎにサンクリストバルに戻ってきた。ツアー中、2度トイレを利用したが、腹の調子はそう悪くはない。このまま回復するといいのだが。
と思ったのは甘かった。その夜も下痢の症状に苦しめられた。
4月15日
メキシコシティへは明日16日に帰ることとし、Trip.comを通じて帰路の航空券を購入した。便利な時間帯を選んだため、3万2千円と高額だった。下痢はまだ続いている。もっともそう頻繁にトイレに駆け込む必要はなく、町を歩き回るには支障がない。日本人がやっている豆腐屋があるというので訪れたかったが、グーグル・マップで調べるとこの日は休業だった。代わりに市場などをぶらついた。かなり暑く疲れたので、スターバックスで休憩した。
市場
観光にあまり支障がないとはいえ、腹の調子はいまひとつ。昼に食べたものを路上で吐いてしまった。幸い、すでに日が暮れており、人通りも少なかったため、人目に付くことはなかった。あとで考えると、このときに絶食していれば、下痢の状態をあとあとまで引きずることなく回復していたかもしれない。
旅行代理店に立ち寄り、明日サンクリストバルからトゥクストラ・グテイエーレスの空港へ行くための乗り合いタクシー(Taxi collectivo)を予約しておく。タクシーは宿まで迎えに来てくれる。代金は250ペソ。
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