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2024年6月1日土曜日

キューバ2024 一日目(ハバナ到着)

 アジア、欧州、中東、アフリカと世界のさまざまな場所を見てきた。足を踏み入れていないのは北欧と中南米くらいだろう。北欧は物価高が足かせなっているうえ、途上国マニアの私としてはそもそもあまり興味がない。

中南米は事情が異なる。まだ行っていないことが一種の「ひけめ」となっていた。これまで中南米を避けていたのは、日本から遠く、時間的および金銭的な負担が大ききということもあるが、それよりも重要なのは「スペイン語がしゃべれない」という一点だ。ラオス語を話さなくともラオスには行く。アラビア語を解さなくてもサウジアラビアやヨルダンへ行くのを躊躇することはない。ラオス語、アラビア語、ミャンマー語などは最初からあきらめているからだ。

だが、スペイン語は世界のメジャーな言語であるうえ、ある程度のレベルに達するのも不可能ではないだろう。中南米旅行を視野に入れて、何度かスペイン語に挑戦してみたが、その都度挫折した。高齢になってからの新しい言語の習得は容易ではない。

スペイン語をある程度マスターするのを待っていては、一生中南米に行けないことに気がついた。幸い、メキシコまでは日本からの直行便があり、航空券も25万円ほど。円安とインフレの経済状況を考えれば、法外な値段ではない。

思い切ってメキシコ行きを決断したのはこうした理由からだ。成田とメキシコシティを直結するアエロメヒコ便の往復航空券を25万3千円で購入。出発は3月26日で帰国は4月23日。1か月近くの長旅となる。この長い期間をメキシコだけで過ごすのはもったいない。隣国のグアテマラも頭に浮かんだが、結局キューバまで足をのばすことにした。この機会を逃せば、キューバは一生無縁になってしまう。3月30日メキシコシティを発ち、4月10日にメキシコに戻るアエロメヒコの往復航空券を7万5千円で購入した。

グアテマラなどとは異なり、キューバに行くにはちょっとした準備が必要になる。まずビザ(ツーリスト・カード)。これはキューバ大使館に申請して郵送で受け取ることができるが、私は代行業者に依頼した(6000円)。ネットで調べると海外旅行保険の証明書も必要になるということなので、Visaカードに付帯する保険の英文証明書をプリントしておいたが、入国時に提出を求められることはなかった。

ツーリスト・カードの記入項目にはキューバでの宿泊先の項目がある。Booking.comなどのホテル予約アプリはキューバに対応していないので、ちょっとやっかいだったが、幸いTrip.comで予約が可能だった。Lido Hotelというハバナのホテルを1泊分だけ予約しておいた。朝食付き1泊5800円ほど。Trip.comではこれより安い宿は見つからなかった。

3月30日(メキシコ到着の3日後)

メキシコシティ国際空港でハバナ行きのアエロメヒコ便にチェックインする際にちょっとしたトラブルが発生した。チェックイン・カウンターでまずツーリスト・カードの有無を尋ねられる。これは当然予想していたこと。予想外だったのは「declarationをしているか」という主旨の質問だ。理解に苦しんでいたところ、隣でチェックインしていたメキシコ人女性が助けてくれた。キューバに入国するには、キューバ政府のWebサイトであらかじめいくつの項目に記入し、declaration(宣言)をしておく必要があるという。女性の助けで、なんとか当該のサイトを開き、搭乗前に必要事項を入力できた。「宿泊先」の選択肢に予約済みLido Hotelの名前がなかったので、適当に別のホテルを選んでおいた(結果的にはまったく問題なかった)。

8時35分にメキシコシティ国際空港を発ったアエロメヒコ機がハバナに着いたのは13時半だった(これは時差のせいで、実際の飛行時間は3時間弱)。空港で10ドルを両替する。1ドル=125ペソの公式レートで、実勢のレート(この時点では不明だった)に比べかなり不利だが、現金の手持ちがゼロでは心もとない。

SIMカードとキューバ第2のサンティアゴ・デ・クーバへの航空券も空港で入手したかったが、どちらも「オンラインで申し込んでくれ」ということでかなわなかった。

予約してあるLido Hotelまでタクシーで向かう(25ドル)。Lido Hotelの予約は1泊だけだったが、明日ハバナを出る見通しが立たないこともあり、もう1泊することにした。1泊35ドル。Trip.comの5800円とほぼ同額だ。SIMカードもホテルで購入した。20GBで40ドル。これは少しぼられたかもしれない。

ホテルのベランダから眺めるハバナの街並み。今までに目にしたのない風景だ。どの家もどのビルも古くて、ところどころ崩れかかっている。貧しい街、みすぼらしい家並みはこれまでいたるところで見てきたが、時代に取り残された街を見るのははじめてだ。まるで映画の一シーン。おもわず「風情がある」という感想が口をついた。なんとものんきで無責任な感想だ。こうした古びて崩れかけた家に住まざる得ない人々への想像力が完全に欠けている。

Lido Hotelのベランダから眺めたハバナ


ハバナの街路

街角で買ったハンバーガーとペプシコーラを持ち帰り、キューバではじめての夕食とした。ハンバーガーは300ペソ、ペプシは250ペソ。翌日になって判明したことだが、ペソの実勢レートは1ドル=300~340ペソだ。つまりこの日の夕食は2ドル弱。ハンバーガーはおいしかった。


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