4月12日
サンクリストバル・デ・ラスカサスはメキシコ南部のチアパス州にある観光地だ。チアパス州は私が以前から知っている数少ないメキシコの地名のひとつであり、少なからぬ好奇心があった。メキシコでもっとも貧しい州とされるチアパスではZapatista(サパチスタ)と呼ばれるゲリラ組織が活動し、一時メディアを賑わせていた。サパチスタの中心になっているのは先住民であるマヤ人(インディオ)だ。サパチスタの支配地域は今も存続しているらしい。
チアパス州の州都はトゥクストラ・グテイエーレスだが、観光地としてはサンクリストバルのほうが圧倒的に有名。サンクリストバルを目的地として決め、メキシコシティからトゥクストラ・グテイエーレスまでの片道航空券をTrip.comを通じて購入した。アエロメヒコの便で片道約2万4千円。この半額くらいの安い便もあるが、時間帯などを考慮して、あえてこの便にした。加齢とともに「金で楽を買う」が旅のスタイルになってしまった。
13時30分発のアエロメヒコ便は1時間遅れで離陸し、2時間近くのフライトでトゥクストラ・グテイエーレスの空港に着陸した。空港から1時間半ほど小型バスにゆられてサンクリストバルに着く。宿は予約していない。バスを降りたところにほど近いHotel Tres Mariasに投宿した。朝食付きで1泊450ペソ(約4500円)。
Hotel Tres Marias
ホテルから歩いて5分ほどの小さな食堂で夕食をとる。英語はまったく通じないが、なんとかBisteck a la Mexという牛肉(?)料理とコーラを注文。確か100ペソ(約1000円)だった。ここでも物価は高い(というより円が安すぎる)。
Bisteck a la Mex
4月13日
Hotel Tres Mariasの朝食はまずまずだった。女性の従業員が3、4人いたが、全員マヤ人だった。メキシコシティのホテルではほとんどが白人もしくは混血だったのとは対照的だ。
Hotel Tres Mariasの朝食
サンクリストバルの中心はカテドラルのあるソカロという地区だ。Hotel Tres Mariasは悪くないホテルだが、難点はこの中心地まで遠いこと。歩いて20分以上かかる。サンクリストバルの観光の目玉はチャムラ、シナカンタンといった先住民の村を訪れるツアーだ。ソカロに到着し、まず旅行代理店を探す。ハバナとは異なり、ソカロには旅行代理店が軒を連ねている。代理店に入る前に、路上で客引きをしている中年の女性につかまり、彼女の店で明日のチャムラ・シナカンタン巡りのツアーを予約することになった。4時間ほどのツアーで代金は250ペソ。明日9時15分にカフェの前に集合とのこと。
カテドラルの前の広場を出発点としてあてもなく散策し、街並みを見る。サンクリストバルはまっすぐな道が碁盤目状に交差するこぢんまりとした町だ。目に付くのはマヤ(インディオ)の人たち。メキシコシティとはひと味違い、これがほんとうのメキシコかもしれない、ここまで足をのばしてよかったと思う。
カテドラルとその前の広場
賑やかな通り
マヤ系の人たち
いったん宿に戻り、一休みしてから、夕食を求めて外に出る。ホテルから15分くらい離れたところにある小ぎれいなレストランに入り、豚肉料理とビールを注文する。合計で300ペソ(3000円ほど)と、メキシコでこれまで食べたなかで最高の価格だ。客が少ないにもかかわらず、忘れられたせいか、かなり待たされた。
豚肉料理
この料理がくせものだった。宿へ帰ったあと、すべて吐いてしまい、下痢になってしまった。肉にはちゃんと火が通っていたから、生野菜が悪かったのだろうか。明日のツアーが心配だ。
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