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2023年1月21日土曜日

ラオス南部2022 八日目(タイに入る)

 12月17日

9時30分のターケーク行きのバスに乗るために、少し早めの8時過ぎに朝食の場に行く。女主人から「よく眠れたか」と聞かれる。一昨日の夜に近所の騒音に悩まされたことを受けての質問だろう。「8時間ぐっすり眠れた」と答えておく。

昨日会ったロシア人は早々に朝食を済ませており、ターケークに向けてバイクで宿を去った。朝食の場には、昨日の中国人に加えて、新しい西洋人男性が登場していた。宿の女主人と英語と片言のラオス語を交えて話していたこの男性はドイツ人で、東南アジアに長期滞在している欧米人のひとりだった。ベルリンの壁が建設される前年(つまり1960年)に東ドイツに生まれ、生まれてすぐに両親とともに西ドイツのシュトゥットガルトへ移住したとのこと。せっかくの機会なのでこの男性とは少しドイツ語で話した。

ドイツ人男性は東南アジア(主としてタイ)には長くいるが、日本を訪れたことはない。しかし「日本が好きだ。サムライ・カルチャーが好きだ」と言う。「サムライ・カルチャー」って何だよ(もちろん声に出しては言わない)。「日本食が好きだ」とも。タイの和食レストランに行っただけで日本食を語られても何だかなあ(これも声には出さない)。

中国人の話題はカジノだった。ラオスに着いた夜にカジノに行き800ドル勝つ。それに味をしめて昨晩も行ったが、2000ドル負けたという。初回に勝たせて次に大負けさせるのはカジノの常套らしい。結果は1200ドルの負けだが、「16時間楽しんだのだから悔いはない」と言う。ビエンチャンで利用した配車アプリの運転手は「中国人はみんなカジノへ行く」と語っていたが、アフリカ在住のこの中国人も例外ではなかった。

中国人とドイツ人

宿の女主人にバス・ステーションまでの車の手配を頼む。歩いて行けないこともないが、時間が迫っている。中年の女性が運転する車はケーケーク行きのマイクロバスが出発する寸前にバス・ステーションに到着した。ターケークまではおよそ2時間の道のりだ。9時30分ちょうどに出発したマイクロバスは途中で客を拾い、荷物を積み込む。驚くほど多くの荷物を屋根の上に載せた。

車の屋根に荷物を載せる


12時前にターケークのバス・ステーションに着く。ここから直接にタイのナコン・パノムへ渡るつもりだったが、タイ行きのバスはこのバス・ステーションではなく、ベトナムやビエンチャン行きのバスが発着する長距離バス・ステーションから出ていることが判明した。

長距離バス・ステーションまでトゥクトゥクで移動し、2時30分に出発するナコン・パノム行きバスのチケットを購入。39000キープ(300円強)だった。バスを待つ間にバス・ステーション内の食堂で昼食をとる。チキンなどをぶっかけたご飯で、25000キープ。

ほぼ定刻に出発したバスは30分ほどでラオス側の出国窓口に到着。出国手続きを終えると(何かの名目で各自10000キープを徴収された)、再度バスに乗り、友好橋(Freindship Bridge)を渡る。タイへの入国手続きも問題なく終わる。ワクチン接種証明の類いは求められなかった。

ラオスの出国窓口

入国を経てナコン・パノムのバス・ステーションに到達したのは午後4時ごろだった。1時間半でラオスからタイへの移動を完了したことになる。

ナコン・パノムには2日間滞在する予定だが、宿は予約していなかった。ラオスで買ったSIMカードはメコン川をはさんだタイ側でもなんとか使えた(スピードはかなり落ちた)。Booking.comで宿を調べると、あまり選択肢がない。候補になりそうなのは、中心部から少し遠いVELA Dhi Nakhon Phanomくらいだ。ともかくここへ行ってみよう。

ナコン・パノムのバス・ステーションには両替所がなかった。やむなくATMを使って5000タイ・バーツ(約2万円)を入手した。「やむなく」と書いたのは、ATMを使いたくなかったからだ。第一にカードが飲み込まれる可能性がある。短期の旅行者にとってこれは大きな問題だ。第二にATMでは円をバーツに両替することになる。安くなった円でバースを購入することは避けたい。手持ちのドルで購入したいところだ。

トゥクトゥクでVELA Dhi Nakhon Phanomまで行く。100バーツ(約400円)。2km弱の道のりだからちょっと高い値段だ。

VELA Dhi Nakhon Phanomは朝食付き2泊で4300バーツ(17000円ほど)だった。支払いはクレジットカードにした。手持ちは5000バーツだから、現金で支払うと700バーツしか残らない。バーツなら余ってもあとでラオス・キープに両替できる。

1泊8500円だから、私にしてはかなり高い宿だ。しかし広々とした新しい部屋、清潔でふくよかなベッド、メコン川を眺める景観と、十分に満足できる値段た。たまには高めのホテルに泊まるのもいい。

夜のHotel VELA Dhi Nakhon Phanom

           Hotel VELA Dhi Nakhon Phanomの部屋

シャワーを浴び、広々としたベッドで横になって体を休めてから外に出る。ホテルの周りにはいくつかレストランがある。そのうち1つを選んで、ポーク付きのライスとビールを注文し、ナコム・パノムではじめての夕食とした。

夕食(140バーツ、560円ほど)




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