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2023年1月18日水曜日

ラオス南部2022 七日目(サワンナケート)

 12月16日

8時半ごろ、朝食をとりに宿の庭に出る。宿の女主人に昨夜遅くまで近所がうるさかったことを伝える。5~60代の女主人は「それはすまなかった。わかっていたら注意したいたのだが」と言う。騒音にはまったく気づいていなかったようだ。Booking.comでこの宿のレビューを見ると、この女主人の評判が非常にいい。その後のいろいろなやりとりのなかで、彼女の評判のよさにはちゃんと根拠があることがわかった。

朝食はフランスパンと卵料理、それにコーヒーか紅茶だけのシンプルなものだった。1泊13、4ドルという値段を考えれば十分だ。

Sala Thongyonの朝食


朝食の席にはそれほど若くもなく、かといって高齢でもない西洋人の男性がいた。30代後半、ひょっとすると40代か。同席して言葉を交わした。ロシア人とのこと。東南アジアを長く旅しているらしい。ロシアを出たのはウクライナ侵攻が始まる前と言う。タイで購入したバイクでラオスをまわっているところだ。うらやましい旅の仕方だが、私には無理だ。事故や事件が起こったら対処できない。

ヨーロッパの先進国にあまり興味がないのは私と共通していた。「ヨーロッパは美しいし、きれいだ。旅のインフラも整っている。だが予想を超えること、びっくりするようなことが起こらず、はらはらわくわくがない。要するに退屈だ」という点で私たち二人は一致した。

アルメニア旅行のときにはロシア人観光客に「ウクライナ侵攻をどう思うか」と問うのを躊躇したものだが、このロシア人には聞いてみた。明確な答えは返ってこなかった。なんとも煮え切らない回答ではぐらかされてしまった。つまりは答えたくなかったのだろう。

彼が気に入っているらしいインドネシアの話などをしているとき、これまた30~40代くらいの東洋人男性が現れた。彼も朝食の席につき、私たちに話しかけてきた。中国人だ。開口一番”I am not a communist”と大きな声で言う彼。アフリカ在住で、東南アジアで長期休暇中(彼の表現を借りればvacation中)とのこと。タイからバスで十数時間かけてラオスに入国したばかりだった。

北京近郊出身のこの中国人、声高に中国共産党と中国政府を批判する。「中国国内ではそんなこと言えないだろう」と反応する私に対して「もちろんだ。こんなこと言ったらすぐ投獄されてしまう」と彼。

中国のネット規制に話が及ぶ。ネット規制をかいくぐるにはVPNという手段があるが、この中国人によると「VPNもあぶない」とのことだ。「VPNを使っていると、ある日突然公安警察がやってくる可能性がある」と言う。「外国人は大丈夫だ」と彼は言うが、どうなのだろうか。

彼はケニヤやタンザニアで建設関係のビジネスを独立して営んでる。アフリカの中国企業については、現地人を雇用せずに、労務者や料理人まで中国から連れてくるとの批判があるが、「俺は現地人をたくさん雇っている。現地人のほうが中国人よりずっと安い。雇わない法はない」とのことだった。なかなかおもしろい中国人だった。

朝食後、昨日行きそびれたメコン川まで足を伸ばす。道すがら、聖テレサ教会があったので、入ってみる。

聖テレサ教会

教会より興味深かったのは、植民地時代のものとおぼしき、古くて半ば朽ちかけた建物群だ。

古い建物(1)

古い建物(2)

メコン川に出る。ゆったりとした川の向こう岸はタイだ。川沿いは閑散としており、店も少ない。大きなドラゴンの像だけが目立つ。

ドラゴン像

メコン川からトゥクトゥクでバス・ステーションへ行く。明日のターケーク行きのバスの時刻表を確かめるためだ。9:30、11:30分...と2時間おきにある。

明日はターケークへ行くが、ターケークでは泊まらず、そのままタイのナコム・パノムを目指す計画を立てていた。タイでは2泊する予定。当初は行程の中に入っていなかったタイだが、サラワンに行かなかったこともあり、旅に変化を持たせるためにあえて足を踏み入れることにした。

バス・ステーションから歩いて宿に戻る途中、小さなカフェ・レストランに入り、焼き飯とマンゴー・ジュースで昼食をとる。歯が不安定なこともあり、食事は麺か焼き飯の二択になってしまった。

宿で休憩し、日が暮れるころに再びメコン川の方向を目指す。昼間の散策でNew Night Marketなるマーケット兼フードコードを見つけていたからだ。

New Night Marketはかなり規模が大きく、賑わっていた。自分で素材を選んで火にかけてもらう、一種の煮込み料理のカップを購入。BeerLaoのカウンターもあり、生ビールを提供している。350mlの生ビールを注文。煮込みとビールを併せて39000キープ(310円ほど)だった。生ビールはタワー型のサーバーでも提供されており、ラオスの若者(だけではないが)たちが仲間連れで楽しんでいた。

New Night Market

New Night Marketを歩く

昨日とはうってかわり、今日の夜は物音ひとつせず、ぐっすりと眠れた。



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